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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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信頼-2

柊先輩は別に知らなかった訳でも増して私の事を騙した訳でもない。

「へぇー商店街のパン屋さん、ですか。」

私がちょっとバイトをしたいと話したらいつものドーナツ店で柊先輩が求人誌からそのバイト先を勧めてくれた。

「そっ!茜ちゃんの家からだと少し歩くけど学校帰りだし、このシフトなら部活が終わってからでも気軽に行けるし。」
「写真で見る限りでもアットホームな感じですね。」
「でしょっ!?茜ちゃん愛想良いし、気配りもよく出来るから。」
「そんな事!」
「あるって、だって私…貴女の事良く見て来たもの。」
「柊、先輩。」

部活に行く大半の目的は彼女と言っても過言ではない。授業が終わり、大好きな先輩に会える、そう考えると教室を出て部室へ向かう時、いつも胸が躍る。

先輩が私を想ってくれるように私だって先輩の事を大事にしたい。

「先輩…。」
「あっすいませーん珈琲お替り良いですか!?んっ、何?」

声を挙げ、店員に向かって手を上げる。

「あ…、いやっその!…態々ありがとうございます!」
「……ふっ、別にいいって!なーに言ってんの、今更。」

店員が彼女のカップに珈琲を注ぐ。

「私が勝手に世話を焼いてるだけなんだから気にしないで。」

と、飾り気のない表情で私に笑みを浮かべる。

フフ♪やっぱ彼女に相談して本当に良かった。

「けど…。」
「どーしたの?まだ何か。」
「いえ違うます!…ただ、私に務まるのかなぁーって。」
「?」
「実は私、初めてなんですよ、こうやって本格的にバイトするの。」
「……。」
「だから、上手くやれるかどうか、もし失敗したらお客さんに。」
「大丈夫だって!バイトだろうとなんだろうと最初は皆初心者だって。」
「でも!」

先輩の言う事は最もだ、けどやっぱり不安は消せないな、なにせ私は親の引っ越しで見知らぬ土地であるここに来て、先輩が現れるまでは引っ込み思案で友達も何も出来なかったくらいだったから……、何て言い訳か。

そう私が不安がってると先輩がにやっと不敵な笑みを浮かべ。

「先輩?」
「…良かった。」
「え?」
「やっぱここを紹介して正解だったわ。」
「?どーゆー、事ですか。」
「実はこの店には。」
「……えっ!?」

彼女が発した言葉に私は思わず声を荒げた。



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