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Time Capsule
【初恋 恋愛小説】

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第3章 大人になって-5

友美も朝よりは夕方のお迎えの時間の方が割と余裕を持って話せるようだ。その分疲れてはいるが、逆に疲れていた方が力が抜けていいのかも知れない。俊輔も後は家に帰るだけなので少しぐらい長居しても問題はなかった。あまり遅くなると亜里沙に色々怪しまれそうなので程々にはしていたが…。朝よりも少し多く会話出来る事は確かであった。

「お帰りなさい♪」
そう友美に言われると少し照れくさかった。だが勘違いしてはいけない、今普通に話せるのは彩音を介しての事であり、父兄として応対してくれてるだけなのだと言う事は肝に命じていた。結果的に20年も無視されていたのだ、俊輔の中では風化しつつあった事でも友美にとってはそうでないかも知れない。俊輔はそれをわきまえあまり馴れ馴れしくならないよう気をつけていた。

「彩音ちゃん、少しずつ色々覚えて来るから日増しに可愛くなっちゃうわ♪」
彩音を抱っこしながらそう言った友美。
「パパママとか段々言葉も覚えて来てるから何か楽しいよ、毎日。」
「そうだよねー。私も早く子供欲しくなっちゃう♪」
そんな友美にいやらしくならないよう、言葉を選びながら聞いた俊輔。
「子供はまだ?」
「うん。頑張ってるんだけどまだなの。」
頑張ってると言う言葉から俊輔は頭の中で毎日中出しと言ういやらしいイメージを浮かべてしまったが、頭の中だけに留めておいた。
「女の人は冷えとかちょっとした事で出来ずらくなったりするって言うから大変だよね。それにこればっかりはタイミングだからね。」
「だよねー。でも私もそろそろ1人目は産んでおかないと色々問題あってもおかしくないから、正直焦ってるの。」
「中里も?」
「啓介は呑気なもんよ。そのうち出来るだろって結構楽観的。てか啓介の場合、ただ単にエッチしたいだけのような気がするなぁ。」
「そ、そうなの?」
「うん。だって毎晩求めて来るけど、別に子供が欲しいからしてるって感じしないもん。」
そう平然と言う友美に俊輔の方がドキドキしてしまう。毎晩求めて来ると言う事は毎晩中出しされてると言う事だ。保育園の先生と言う健全で朗らかな雰囲気とは真逆の卑猥な行為のギャップに少し興奮してしまう。
「って、何言わせるのよ、もぅ〜!」
友美は笑いながら俊輔の肩を叩いた。
「じ、自分から言ったんじゃんかよ!?」
「あはっ、そうね♪でも変わってないねー。普段エッチな事ばかり言ってるのに、こっちからそう言う話題を出すと照れちゃうんだよね、俊輔は。」
「そ、そうだっけ??」
「そうだったよ。今みたいに、ね。」
「…」
俊輔は苦笑いして頭をかくしかなかったのであった。


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