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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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男子会-3

「うっうう!」

夜の街をとぼとぼとした足取りで歩く。

「柊若葉の恋人です!」

好きになった相手に堂々と言われた一言。

私はフラれた、いや強がるならフッてやった。

昼休みの時確かに私は目的を果たした、そして希望を失った…。ううんそんな言い方は良くない失うのは当たり前だ、それにそう望んだのは他でもない自分自身だ。

あのまま強気にあの優しい彼を自分のモノにしようと言い寄る事も出来た、けどそれはしなかった、昼休みに言ったように柊先輩を困らせてしまうから。

私も彼女は好きだ、こんな臆病な私に声を掛けてくれて部活でもよく指導をしてくれて、私は恋なんてした事がないからそれがどんなものなのかは正確には理解出来ない、でも彼女と彼の様子や話からしてとても幸せそうだ。

それを私が惚れたからって奪おうとするなんて身勝手以外の何物でもない。

悪戯に仲睦まじいカップルが悪気なく私の横を次から次へと通り過ぎる。

「これで……いいんだ。」

涙声でそう自分に言い聞かせる。

私さえ我慢すればいい。

忘れろ、私は最初っからあの人と出会ってはいない、あの雨の日一人で帰った勿論誰とも会わずに…。


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