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【SM 官能小説】

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宴 〜忌憶〜-5

5 「……どうしたんだ?」
胤真の言葉に、責めるような響きはない。
「ん……」
智佳は胤真の背中から離れると正面へ回り込み、胤真を見上げた。
「今の、人……もう会わない方が、いいと思う」
胤真は、妙な顔をする。
説明不足だった事に気が付いて、智佳は言葉を足した。
「正確には、あの男の子の方なんだけど……あの人ともう一度会うと、何かありそうで……」
「……勘、か?」
胤真の言葉に、智佳はこくんとうなずく。
「……ふぅむ……」
胤真は、思案した。
智佳は、妙なところで勘が鋭い。
それが、最近ご無沙汰気味な放課後タロット占いの奇妙に高い的中率に関係しているのだろう。
今回も『勘』という名の論理の突発的な飛躍が、智佳の中で行われたに違いない。
そしてそれは、高確率で的中するだろう。
思考内でそう結論を出すと、胤真は智佳の頭を撫でた。
「葛城さんは挨拶回りで忙しいし、うまくいけば鉢合わせする事もない。安心していいよ」
「ん……」
まだ不安そうだがいちおううなずく智佳の服に、胤真は手をかける。
「さ、時間だ。そろそろ服を脱いで」


「は、ああ……」
震える吐息が、智佳の唇から漏れた。

ごぷっ……

蜜の塊が膣奥から溢れ、太股を伝い、こぼれ落ちて大地へと染み込む。
体中に突き刺さる胤真の熱を帯びた視線が、智佳の劣情をかき立てた。
見られているだけなのに体はどうしようもないほどに火照り、疼き、胤真を求める。
―集合場所だった噴水広場隣の、児童公園。
智佳はそこのジャングルジムへ、縛り付けられていた。
肘と肩を結わえ付けられているのだが、愛撫して欲しくて智佳は足を開き、心持ち腰を突き出して秘裂が良く見えるようにしている。
目隠しをされている分、体がいつもより敏感だ。
胤真は何も喋らず、ただ智佳の体を鑑賞している。
肌に這う視線が、智佳には痛いほどに感じられた。
「やあ、お久しぶりです」
聞き慣れない男性の声が、あさっての方向から聞こえてきた。
「こんばんは」
胤真の声が、挨拶を返す。
「集会へは、実に久しぶりの参加ですな?」
「ええ、まあ……」
「あちらの彼女が草薙さんの奴隷ですか。どうです、うちのと絡ませてみませんか?」
「わふっ」
女性の声が、犬の鳴き真似をした。
ややあって。
「いや……あの子は貞操観念が強いのでね。女性が相手でも、嫌がるでしょう。申し訳ありませんが、今回は見送らせて下さい」
やんわりと、胤真は断った。
「そうですか……残念ですな」
「すみません」
―そのペアが行ってしまうと、胤真は智佳へ近付いてきた。
「ひゃっ」
頬を撫でられ、智佳は飛び上がる。
「か、胤真様……?」
智佳は不思議そうな声を出した。
胤真が自分と女性とを絡ませる事にためらいを覚え、断った理由が分からない。
「ど……して……?」
だからその疑問を、素直にぶつけてみた。
「あ?ああ……美咲の事が、あるからさ。今の人は美咲と同じくらいの年だったし……」
そんな女性と交わらせて万が一智佳の心の傷痕に触れてしまったら……寒気を感じるその考えに、胤真は先程のペアの申し出を断ったのである。
「胤真……」
智佳は胤真に抱き着きたくなったが、あいにくと肘が固定されていて動かせない。
代わりに胤真が智佳を抱きしめ、目隠しを外した。
智佳が、くすりと笑う。
「お腹、あっつい……」
「……言うなよ」
張り詰めた股間を智佳へ押し付ける格好になっている胤真は、思わずそう言った。
「あん……」
抱擁を解くと胤真は肉棒を取り出し、智佳へあてがう。
「ひゃぐっ……!!」
熱い肉棒を沈められ、智佳は息をついた。
「ひぎゃ、あ、あ、あ……!!」
胤真が腰を使い始めたため、智佳は声をこぼす。
「ほら、いい機会なんだから見ておけよ」
智佳は、下を覗き込まされた。

じゅぬっ、ずぶっ、ぐちゅう、ぐりゅりゅっ……

律動に合わせて、智佳の胎内から胤真が出入りしている。
その根本まで、ふやけてしまいそうな量の愛液に浸された肉棒。
「ひっ……!!」
あまりにも淫猥なその光景に、智佳は息を飲んだ。
「どうだ?いつも……俺に、こんな風に抱かれてるんだぞ?」

ずぶうっ

奥まで支配され、智佳は喘ぐ。
「す……凄い、エッチ……胤真、様……熱くて、太くて……気持ち、良い……」
憑かれたように、智佳は首を伸ばして自分達の結合部に見入った。


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