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キミの体温 ボクの吐息
【女性向け 官能小説】

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「よく予約できたわね!あそこのクリスマスディナーは半年前予約でしょう?」
ビックリしたそのセリフに俺は笑った。

「だから、女の子はそんな事を気にしなくていい」
「・・・」

「もし、俺と付き合ってくれるなら・・・7時に、来てほしい」
「・・・・」
「閉店まで待ってるよ」
「でも!」

「でも、はナシだ」
「新田くん」
「金曜日まで考えて。俺の事がダメだったら来なくていい。潔く振ってくれ」

そこまで行って、発車のベルが鳴った。

「好きだよ」

最後にそれだけは言いたくて
ベルに負けないように耳元に近づいて言った。

そのすぐ後に新幹線の扉が閉まって
小さな窓越しに見つめ合う。

『好きだよ』

もう一度、口の動きだけでその気持ちを伝える。

新幹線が動き出した。
あっという間に見えなくなった彼女の姿に

「王子を残して城から帰るシンデレラはこんな気持ちかよ」

俺はしばらくデッキに立って夜空を見ていた。




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