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裸の旅団/森の街
【ショタ 官能小説】

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裸の旅団/森の街-1

 少なくともその赤い海に漂っているとき、ケインは没頭している。

 下半身を中心にした身体を焼き尽くすような熱に身を任せている。手放しそうな理性や、時々実際に真っ白になってしまうそれにしがみつこうとしては見失ってしまう。

 下腹の内臓の中で蠢く熱くて硬くて蕩けるような肉塊を吐き出すように、飲み込むようにそれを包んでいる。身体が波打ち、皮膚が泡立つ。自分の張り詰めた陰茎が男の指でまさぐられ、爆発しそうになるのを堪える。薄い腹筋が痙攣して、堪えきれない吐息が漏れ出す。

 細い首筋に噛みつかれ、思わず悲鳴を上げる。痛みが頭を痺れさせる快感になって全身を走り抜けたとき、ケインの陰茎から熱いミルクが迸る。同時に身体の中に入っている肉塊を握りしめるように搾って、その圧迫感で緑色の瞳孔が見開かれる。

 胃袋まで届くどころか、喉から逆流しそうな爆発が起きたときには、ケインは自分でも理解不能な嬌声を上げてそれを躯の奥深くで受け止める。どくん、どくん、どくん。手と足の指先までが細かく痙攣してケインは首を横にして羽布団の中から必死に酸素を取り入れる。同時に身体中が弛緩する。毛穴が開ききって汗が身体中を濡らした。

 ケインからどろりと弛緩した陰茎を抜き出した男は、腰を突き出したまま俯せに倒れるケインの大きく開ききった肛門を眺めている。そこから流れ零れる大量の精液はそのままシーツの上に落ちて小さな水たまりを作った。ケインの下腹の辺りにも、いくつかの粘液が作り上げた染みが点々と続いている。

 男はケインのプラチナブロンドの髪を乱暴に掴むと、焦点の合わない消耗したケインの唇に分厚い舌を滑り込ませる。ケインの舌もそれに反応していやらしく絡みつく。その粘液には、先ほど口で飲み込んだ男の精液が絡みついていた。

「最高だったよ、坊や」男はケインの後頭部の髪を愛おしそうに撫でさする。男の手が離れると同時に、ケインは今度こそ全身の力を抜いて羽毛のベッドに倒れ込んだ。

「気に入った。今日は二回といわず、三回でも四回でも天国に連れて行ってやるよ」

 男の笑みは邪悪になる。初めて紹介されたときの紳士的な微笑みはそこに欠片も見当たらない。男はやや肉の付いた筋肉質で、年より十歳は若く見える。
 男はラタキアの葉巻に火を灯すと、手近にあった電話機に手を伸ばした。ダイヤルがリズミカルな歯車の音を響かせた。


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