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キミの体温 ボクの吐息
【女性向け 官能小説】

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クルーザーをマリーナに着けた時は日も落ち始めていて
2人は手をつなぎながらレストランに駆け込んだ。

そこは暖かくて俺たち以外の人が沢山いて
ホッとする。

これ以上2人きりでいたら白石の体温を求めて抱きしめそうだ。

マリーナのイタリアンレストランは
テーブルから夕日が落ちて行く様子がそのまま眺められた。

「素敵」
「うん。来てよかった」

白石と一緒に見られて、よかったよ。

「ねぇ」
「ん?」
「この席、わざわざ予約してくれたの?」

夕日に視線を向けたままそう聞いてきた。

「なんで?」
俺は視線を夕日から白石にそっと移す。

「お客さんが沢山いたのに、この席が空いてるって予約してくれたからでしょう」
「あのね。女の子はそんなこと気にしなくていいから」

手の内がばれた様で、可笑しくなって口元がほころぶ。

「こんな扱いに慣れてないみたい」
「じゃぁ慣れてよ」

そっと白石の視線が夕日から俺に移った。

「ずっと俺のそばにいて。こんな扱いをずっとしてあげる」
「・・・・」




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