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キミの体温 ボクの吐息
【女性向け 官能小説】

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「なんだよそれ」
「あ〜。経営管理部のエリートくんは忙しくてテレビとか見ないか〜」
「新聞には目を通してるぞ?」
「経済新聞でしょ」

まるで経済新聞を読んでいる事が世間知らずだと言わんばかりに
くすくす笑う。

「行ってからのお楽しみ」
「へぇ・・・」
「私もお見送りに行くわ」
「ん?良いよ。白石を家に送り届けてから車を置いて東京駅に向かうから」

「ううん。私も見たいもの。本物のシンデレラエクスプレス!」
「シンデレラ、ねぇ・・・」

「よし!じゃぁ風も出てきたし、そろそろマリーナへ帰ろう。
暖かいレストランで美味しいもん食べて
コーヒーでも飲みながら夕陽を見よう」
「賛成。寒くなってきたもんね」

12月の日没は早い。
2時を過ぎると風が出て来てさっきまでの晴天が少し陰ってきた。

俺たちは毛布を片付けて船をマリーナへ向けた。
2人だけの空間が終わる。

ほんの少しの寂しさと
また来ればいいさ、と未来への希望を確信する。






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