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キミの体温 ボクの吐息
【女性向け 官能小説】

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「そう白石」
「どうかした?」
「男がいるらしい」

「え!!」

そんなに驚くような事かよ。

「いや、白石ちゃんに男がいる事より新田がその情報を持ってる事にビックリした」
「何にそれ」
「いや、新田ってモテるくせに女の子に興味ないじゃん」

興味がない、訳じゃない。

味が薄いくせに割とフツーに濃いアルコール度のコロナビールを口に流し込んで
「なんで知ってんだよ?」と
しつこい質問の加賀をスル―する。

ほんのりとしたライム味のホップが口の中で泡立っていた。

いつもよりライムの味が薄い気がする・・・

「それってさ?」

まだこの話続けるか?
そう思って無言で加賀を見れば
俺の方なんか向いちゃいなくて

「ココに白石ちゃんがいるのに関係ある?」

そう言った加賀の視線をたどってみれば
先週と違うコートを着た白石が立っていた。

「来ちゃった」

何とも言えないその言葉に
嬉しさと
可愛さと
また、男にすっぽかされたのかよ、と言葉が喉まで出かかって

加賀がいなければ抱きしめていた。



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