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『まほうのパティシエ ピュア☆ドルチェ』〜せいなるよるの おとどけもの〜
【ファンタジー 官能小説】

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とどけ!おいしいケーキ-1

アリさんたちに驚いて逃げ出したお客さんたちも、少しずつですが戻ってきてくれています。

「ふう、いっぱい戦っちゃったな」

おデコの汗をぬぐいながら見ると、いつもの大きさに戻った小さなデコペンは、しぼんでグッタリしているように見えます。

そうなんです。

お菓子作りも仕込みや発酵に時間がかかっちゃうけど、このデコペンも使い続けると、中身がどんどんなくなっちゃうんです。

もしもからっぽになったときは、エナジーをチャージするのに、とっても時間がかかってしまうし。
だから今みたいに、いざというときにだけ使うことにしてるんだよね。
そのエナジーチャージって言うのが……
「ごめんねイチゴ、今食べ終わったからそろそろ交代してあなたも」
「えっ、あ、うん、お、お腹すいた〜!!」

レジカウンターに戻ったところへ急に声をかけられてビックリしたけど、この人があたしのママ。
佐藤クルミです。
けっこう美人でしょ。
ピッチピチの娘のあたしを差し置いて、今でもママ目当ての男性客が後を絶たないくらい。

「あれ!?……ママこれ」
カウンターの後ろに、ラッピングされた大きめの箱を見つけて、ママをふりかえると、
「やだ、いっけない!!………そういえばそのケーキ、お昼過ぎまでに届けなきゃいけないんだったわ!!」
ママったら頭を抱えて青ざめてる。

見た目はキレイでしっかりものに見えますが、けっこうそそっかしいから困ったものです。

しょうがないなあ。
「じゃああたし、今から届けてくるからママ、お店お願いね?」

「で、でもイチゴあなたお昼ごはんまだでしょ!?……ママが行ってくるわよ?」
と、ママはそう言ってくれるけど。

「お腹は減ってるけど、どうせ近所なんでしょ?……だったら届けてきてから食べるからいいよ」
あたしはそう言いながら、ママにウインクして見せる。
「それにさ、40ウン歳でも現役の看板娘のママが居なくなると、お店の売り上げに響いちゃうでしょ?
……え〜と、4丁目の春日野さん家ね……んじゃ、いってきまーす!!」
添えてあったメモと箱を持ち出すとあたし、サンタさんの格好のままお店を駆け出しちゃいました。

「こ、こら、年齢のことはナイショってあれほど・・・ってチョッと、走ったら危ないわよ〜!?」

うっすら雪がつもり始めた歩道に足跡を残して走り出すあたしの背中に、心配そうなママの声が小さく聞こえました。


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