投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

真っ赤なリース
【スポーツ 官能小説】

真っ赤なリースの最初へ 真っ赤なリース 33 真っ赤なリース 35 真っ赤なリースの最後へ

第4章 過信が生んだ落とし穴-7

県警本部がだいぶ小さく見える所まで来ると、目の前にコンビニがあった。お腹も空いたしパンでも食べようかと思った時、不自然な並び方をしながらコンビニに入ろうとしている男女が目に映る。オフモードに入りつつあった朱音がスイッチを入れるまで少し間が開いた。しかし忘れもしないあの金髪…、それが澤田である事に気付く。

「澤田謙也!!」
朱音は叫んだ。まさかと言った表情で澤田は驚く。
「ちっ!」
澤田は連れの女…美弥妃を連れて逃走を計る。
「止まりなさい!」
「うるせぇ!!」
止まるわけはない。しかし美弥妃を連れて逃げ切るには無理があるのは明らかだ。朱音は一気に距離をつめる。
「もう絶対逃がさないわよっ!!」
無我夢中で澤田に向かって行く朱音。しかしいきなり背後から押さえ付けられた。共犯の小森だ。小森が朱音の体を掴み押さえつける。しかしとっさに振り切り小森から距離をとる。

「もう諦めなさい!」
朱音は銃を取り出し小森に銃口を向ける。
「撃てんのかよ?」
「当たり前でしょ?」
「どうかな?ビビってチビっちゃうんじゃないのか?」
ニヤニヤしながら距離を詰めてくる小森。
「それ以上近づくと、撃つわよ?」
「撃ってみろよ?」
ナメ切っている小森は悠々と近付いて来た。その瞬間、パーンと言う乾いた音が鳴り響いた。
「うおっ!い、痛てぇ!!マジかよ!本当に撃ちやがった!!」
右足を撃たれた小森は地面に転がりのたうち回っていた。

「ちっ、そんな簡単に撃つか!?普通…」
澤田はそう簡単に発泡はしないと踏んでいた思惑が覆され慌てて美弥妃を引っ張って逃走する。
「ま、待ちなさい!!」
澤田は24時間営業のスーパーの中へと逃走した。急いで後を追う朱音。通勤時間の現場には多くの者が足を止め、騒然としていた。澤田を確保する事しか頭にない朱音には当然野次馬の姿など目には入ってはいなかった。澤田の背中だけを追い、スーパーの中へと入って行った。


真っ赤なリースの最初へ 真っ赤なリース 33 真っ赤なリース 35 真っ赤なリースの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前