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熱闘!全裸体育祭
【教師 官能小説】

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第27話 『負けクラスのペナルティ週間』-1

第27話 『負けクラスのペナルティ週間』




 絶対服従週間。

 教員の間では『S(サディスト)育成期間』『S(サディズム)適性チェック期間』とも呼ばれている。 他クラス生徒にどんな命令をしても許される特権を得た生徒たちは、授業や部活で教員が示した大きな枠内において、多種多様な命令を下し、日々の鬱憤を発散する。 自分がされて嫌だった命令ばかり繰り返す生徒もいれば、逆に自分が比較的楽に乗り越えられた命令を下す生徒もいる。 匂いを伴う命令を好む生徒がいる一方、痛みを伴う命令に特化する生徒もいる。 中には全くオリジナルの、荒唐無稽な命令を編みだす生徒だっている。

 どんな命令にしろ、他人に強制させる内容をみれば、その生徒がどのくらい『S性』を備えているか、一目瞭然だ。 普段は徹底的にピエール・マゾッホから派生した『M性』を強いられているものの、誰しも『S性』を秘めていて、学園生徒といえど例外ではない。 というよりも、本来『S性』と『M性』は同じ資質に基づいていて、単に発露する方向が違うだけだ。 そんな『M性』ばかりが評価される学園生活において、体育祭後の一週間、即ち『絶対服従週間』は、優秀クラス生徒たちが備えた『S性』を評価する、恰好の機会という側面がある。

「……ふう」

 Cグループ1組を担任する12号は、無事に1組が体育祭に優勝し、ホッと胸をなでおろしていた。 ただ、勝ったことには満足だが、体育祭の展開に納得しているわけではない。

「にしても、ここまで2組に迫られるなんて、想定外……不甲斐ないうちの連中を貶すべきか、健闘した2組を褒めるべきか……全くもって癪に障る……」

 1学期中間試験、期末試験、球技大会、寮祭、そして今回の体育祭。 今までの所、要所は全て彼女の1組が押さえている。 ただし、この結果は少なからず12号が教官として裏で手を回した上でのものだ。 純粋な地力でいえば、クラスとクラスの間に結果程の差がないこと、誰よりも彼女自身が知っている。 とはいえ、どんな過程を経ようとも結果は結果だ。 軽く肩を竦め、12号はイラつく性分を心の奥に一旦しまった。

「終わりよければ全て良し……今回も先達の至言に従うとしましょう」

 彼女の学級経営の柱は『スクールカーストの徹底』にあった。 『スクールカースト』といっても様々な側面がある。 1つは『クラス内』のカーストで、意図的に『最下層・いじめられ役』をつくって、定期的に『いじめられ役』を交換することで担任クラスを統制する。 もう1つが『クラス間』のカーストで、定期考査、体育祭といった『順位』がつく行事ごとは、どんな手を使っても自分のクラスを優勝させる。 『1組が他のクラスより優れている』ひいては『自分達は他のクラス生より優秀だ』と信じさせることができれば、『いじめのターゲット』にされた生徒にしても、嵐が過ぎるまで耐える道を選ぶようになる。 ここが肝心で、自分が所属するクラスに対する信頼・優越感がなかったならば、教師ぐるみのいじめには耐えられない。 大多数の生徒は自ら自分自身に終止符と打つという、限りなく安易な道を選ぶだろう。 4月から現在に至るまで、脱落した生徒は1名に留まっている。 最高2名、なることなら1名だけに抑えたい。 そのためにも、12号にとって最も大切なのは、勝利という結果だった。

「さて……と」

 もちろん、勝利に付随する『特権』も嫌いではない。 どんな特権であれ、与えられた機会は心置きなく活用するよう、生徒には指導している。 担任の心構えを受け継いだのだろう、彼女の生徒たちも『特権』というニンジンをぶら下げれば、普段を大きく超えた団結力を発揮する。
 
 HRでは、いつもはシンと静まり返っている教室が、そこはかとなくさざめいていて。 生徒に見つめられる視線が痛いくらいだ。 みなが『絶対服従週間』について、12号が説明するのを、一言一句漏らすまいと耳を欹(そばだ)てていた。 優勝を労い、諸連絡を済ませて本題に入る。

「神代の時代より、敗者は勝者に全てを捧げる倣いでしたね。 いわゆる『生殺与奪の権』ほど万能ではありませんが、それに近いモノがありましょう。 今回はこれまでにない長期間、しかも大きな裁量が与えられています。 まず、期間からいきましょうか」

 ぐるり、12号が教室を睥睨した。 生徒が生き生きとした表情だと、見下ろす側も気持ちがいい。



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