投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

熱闘!全裸体育祭
【教師 官能小説】

熱闘!全裸体育祭の最初へ 熱闘!全裸体育祭 43 熱闘!全裸体育祭 45 熱闘!全裸体育祭の最後へ

第16話 『南原拓哉』-3

「生徒会長は応援団長でもありますので、応援合戦時のみ、別な椅子をご用意させていただきますこと、あらかじめご容赦ください。 ただ、用意する椅子は『校内椅子コンテスト』の準優勝牝ですので、座り心地は保証いたします。 なお、会長がコンテスト優勝牝であることも、一言添えさせていただきますわ」

「……それは、ご丁寧にどうも」

 なお、一度『椅子』になった少女に座らない、という選択肢は存在しない。 なぜなら『椅子に座らない』ことは、その椅子が『座りにくい』ないし『座りたくないほど汚い』ことを意味し、椅子になった少女にとって最大級の侮辱になる。 かつて頑なに『椅子』に座ることを拒絶し、どれだけ懇願されても座らなかった経験が南原にはあった。 そして、殿方に座ることを拒否された『人間椅子』がどんな顛末をたどるかを知ることになったわけだが……南原にとって消したい記憶の10指に入る。 ゆえに、椅子になられてしまった以上、

「さ、どうぞ、おかけになってください」

「では、お言葉に甘えて」

 なるべくソッと、勢いを殺して腰を下ろした。 少女の尻は、プリッとした弾力があって、それでいて柔らかすぎずに奥の筋肉が自己主張している。 確かに生半な皮革製高級家具に遜色ない座り心地だ、と南原は思った。

 椅子に座って、改めてグラウンドを眺める。 400メートルトラックの囲むように生徒用のテントが並び、テントの下は椅子で埋まっていた。 生徒の姿は見えない。 来賓も、今の所自分1人。 自分と教頭、そして目下人間椅子中の生徒会長を除けば、グラウンドには花火担当の少女しかいない。

「他の生徒はどこに?」

「教室でHR中でしょう。 開会式は9時15分を予定しておりまして、じきに生徒がやってまいります。 一般の女性来賓のみなさまも既にお揃いですから、生徒入場と同時に順次来ていただけると思いますわ」 

 そういって教頭は腕時計を確認し、

「……現在9時4分です。 式の開始まで10分少々……殿方の貴重なお時間を費やして頂いて、なおお待たせすることは恐縮の極みですので、お怒りの程は、お座りになっている会長でも、わたくしでも構いません、存分になさってくださいませ」

 そういうと、南原の足元に両手をついた。 深々と、額が地面にめり込まんばかりに頭をさげる。 こういう突然の謝罪に対し、最初は戸惑っていた南原だったが、既に半年以上『現代教育』に関わるうちに慣れてしまった。

「結構です。 顔をあげてください」

「……はい」

 静かに、砂埃に塗れた顔をあげる教頭。

「全く気分を害してはおりません。 昨日あまり寝ていないもので、しばらく休ませて貰いましょう。 生徒が来たら知らせてください」

 そういうと、南原は教頭の返事をまたずに瞼を閉じた。

 教頭にしろ同僚にしろ、Aランクに位置する女性は必ずと言っていい、視線が合うたび何がしか南原に言い寄ってくる。 やれお腹が減ってはいないか、やれ身体が疲れていないか、やれイライラしていないか、やれ尿意を催していないか――どの質問に対してもいえるのは、一度首肯してしまったら面倒この上ない展開が待っている点だ。 腹が減っている、といえば女体盛り、マン汁ジュース、食べ物を咀嚼して口移し、あげくには自分の身体の肉を食べて下さいなどといいだしてくる。 体が疲れている、といえば即座に職場の全女性が全裸になり、マッサージから温熱療法から女体岩盤浴まで、あらゆるサービスを提案してくる。 イライラしているといえば、自分をサンドバックにして欲しい、無能な自分をビンタして欲しい、どんな拷問でも甘んじて耐える、とにかく至らない自分を罰して欲しいと、意味不明な理由で志願する。 尿意を催している、といえば、もちろん口を拡げてひざまづき、一滴も零さず飲み乾すことを宣誓する。

 面倒な時は目を閉じること――現代の風潮に染まりきれなかった『南原拓哉』という男性が身に着けた、防衛機制の1つである。


熱闘!全裸体育祭の最初へ 熱闘!全裸体育祭 43 熱闘!全裸体育祭 45 熱闘!全裸体育祭の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前