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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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高三の春-5

「うーーん、ここがぁー!」

大きくそびえる一軒の建物。横に目をやると太く力強い声が聞こえてきて、どうやらスーパーやデパートに出荷する商品を運ぶトラックを誘導しているようで。

ずっと思い描いてきた職場を実際に目の当たりにし、緊張とワクワク感がしてきて。

私は良い大学に出るんだ!そりゃまぁ特別良い大学に出て偉人になりたいとかそんな野心を抱く訳じゃないけど、いつだって豪快に生きてきた私は自分自身やれる事は全てやっておきたい自分の限界を見てみたい、…そんな感じで。

…けど不安は全くないといえば嘘になる。

すると不意に蓮の顔が浮かび。

「蓮…。」

しかし私はそのイメージを振り払った。

「……いいんだよ、あんな奴!」

気を取り直し、ほっぺをペシーン!と一発自身に言い聞かせるように叩き、ツカツカと入り口へと向かう。


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