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まつりのあと
【女性向け 官能小説】

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2-9

浮気をされたことがあるから、浮気なんて大嫌いだし、絶対にしないって思ってた。


浮気をして来た男達の言い訳はみんながみんな、「魔が差した」とか「つい出来心で」とかの白々しいもの。


そのくせ「好きなのはお前だけ」なんて都合のいいことをいう奴らを、あたしは軽蔑の眼差しで見ていた。


だけど、彼らの白々しい言い訳が初めて理解できたような気がする。


不可抗力とは言え、彼氏じゃない男にここまで身体を許してしまい、確かにあたしはそれに抗えない快感を感じていた。


拘束され、目隠しされ、指や舌でジックリあたしを愛してくれて。


きっと、あんな気持ちいいセックスは、筒井くんとじゃ出来なかったのかも知れない。


さっきの愛撫を思い出すだけで、ヴァギナが熱くなるのがはっきりわかった。


あたしはまだ、遠藤くんと繋がっていない。


引き返すなら今だって思うけど、本能のまま、正直な気持ちを言うのなら、


ーーこのまま遠藤くんとセックスしたい。


筒井くんの事ももちろん大事だ。


だけど、今は彼の事なんて考えたくない。


ただ、本能のままに気持ちよくなりたいのだ。


俯く彼に、そっとすり寄ったあたしは、その大きな手を自分の脚の間に導いた。


「亜沙美!?」


「遠藤くん、あたし……筒井くんが好きだし、別れるつもりもない。でも、あなたともセックスしたい」


そう言うと、彼の喉仏が上下に動いた。


間近で見ると、やっぱり結構かっこいい。


元カレが浮気した時、あたしに罪悪感はないのかと詰め寄ったことがあったけど、今、自分でその答えがはっきりわかった。


こんな理性を失った状態では罪悪感もクソもない。


ただ、気持ちよくなることしか考えられなくなって、罪悪感を感じるとすれば、欲望が全て満たされて、冷静になった時に我に返るのだ。


ハロウィンは収穫を祝い、悪霊などを追い出すものだという。


だけど、あたしは完全に魔に魅入られてしまったのかもしれない。


近づいてくる遠藤くんの顔に、あたしはゆっくり目を閉じて、自分から唇を開いて彼のキスを受け入れていた。


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