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bitter bitter sweet
【コメディ 恋愛小説】

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♠愛しのあの娘♠-5

会場全体が暗くなった所で、再び大音響で音楽が鳴り出した。


刹那、ステージ上でいろんな色のライトがグルグル動き回る。


『お待たせ致しました!! いよいよプレゼンタイムになります! ナチュラ・ヘアコンテスト20XX、今年のテーマは“恋”! さあ、出場者の皆さまは一体どんなショーを見せてくれるのでしょうか!」


司会の女性はそう言って、舞台袖に引っ込んでいき、代わりに一番手の技術者がステージに現れた。


大きな拍手で現れた技術者の男性とともに、スポットライトがモデルに浴びせられる。


ワアッと湧き上がる歓声。


そこにはケープの下に隠れていた華やかな衣装のモデルが立っていた。


「うわあっ!! あの衣装超素敵!!」


古川さんの目が一気に輝く。


一番目のモデルは純白の肩出しの膝丈ドレス。


ふんわり膨らんだスカートには、桜の花びらがたくさんついていて、女の子が好きそうなデザインだ。


しかも、モデルもメチャクチャ可愛い。


巻き髪のボブスタイルは、ドレスに合わせてピンクと白に染まった一部分が印象的。


ランウェイを颯爽と歩く姿に、観客からは割れんばかりの拍手と大歓声。


「今年のテーマは“恋”ということで……」


ランウェイの先端で、ポージングをするモデルと、それをプレゼンする技術者。


音楽、照明等、すべての演出を出場者で考えなくてはいけないらしく、そのプレゼンタイムのクォリティの高さ、というかオシャレな雰囲気に飲み込まれそうになってくる。


1組目、2組目……と進むに連れて、俺は知らずのうちにソワソワ落ち着かなくなってきた。






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