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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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友人との再会-1

2人の生活は
以前ちづるが言っていたように
大きな変化は、ない。

ちづるはバーミーという名前の
レストランで働いている。

タクミは、
新宿の専門学校へ通い
夕方は自宅近くのスーパーで
野菜の品出しのバイトを続けている。

1つ変化した事といえば、
タクミは週末だけ新宿で
居酒屋のバイトを始めた事だ。

朝方まで働く事も、しばしある。

ちづるは、掛け持ちで働くタクミ
の身体を心配していたが
タクミは「お金、貯めたいから。」
とだけ、ちづるに言って働いていた。

6月の、ある日の土曜日。

タクミは学校が休みで
特に予定を入れてなかったが
前日の金曜に
高校の時の同級生の男友達から
連絡があり、
久しぶりに翌日の土曜日に
会う事になった。

T駅で、タクミを含めた
男4人で待ち合わせをした。

駅ビルの2階には
電車の改札口から
モノレール乗り場や百貨店につながる、
大きなエントランスホールがある。

エントランスホールにある
コーヒーショップの前で
4人は昼の時間に待ち合わせをした。

空は、どんよりと雲っていて
ほんの少し蒸し暑い。

タクミがコーヒーショップの
店の前に着いた時に、
もう見覚えのある顔があった。

健と恭助だ。

タクミと同じぐらいの背丈の
恭助は、高校の時に比べ
少しふっくらしたように見えた。
相変わらずの優しそうな笑顔で
タクミを見つけると
こちらにむかってヒラヒラと
手を振っている。

手を振りながら
恭助が言う。

「タクミ〜〜
  久しぶりぃ〜 」


「ぉ〜〜 、、。」


健も、タクミを見て
ニコッと笑う。

タクミは2人に近づきながら、
健を上から下まで見て
少しふざけた感じで言う。


「 やっだ〜〜 、、
 なーんか、、、ますます
 チャラくなってるぅ〜〜 」


「 ぇーー? そぉ? 」


「 髪もだけど、、、
   なんか 派手じゃね? 」



恭助がそれを聞いてプッと
笑いながら「確かに。」と呟いた。

健の短い髪は金髪に近い色で、
服装はショッキングピンクの
半袖のパーカーで、中に
白いシャツを着ている。

ゴツめの男物のネックレスが
妙な存在感を出していた。


カーキ色と茶色で
服をコーディネートしている
タクミからしてみれば
健は十分、派手といっていい
人物に仕上がっていた。


「タクミは染めたりしないの?」


健がそう質問して
3人は服装の話をしていた。

そこに、もう1人の友達も合流して
4人は歩き始めるが
どこに行くかは決まっていない。

ガヤガヤと賑わう駅の人ごみの中を
歩きながらタクミが3人に言う。


「とりあえず飯〜?
  どこ行こっか。 」


タクミがそう言うと
恭助が答える。


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