投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Girl Meets Devil
【コメディ 恋愛小説】

Girl Meets Devilの最初へ Girl Meets Devil 35 Girl Meets Devil 37 Girl Meets Devilの最後へ

Girl Meets Devil 〜その[〜-1

時刻は6時。
太陽はオレンジ色に変わってきたが、以前元気溌剌として暑い。

辺りの木々からは例年通り、ミーン…ミーン…といった蝉の鳴き声が壊れたレコードの様に絶え間なく聞こえてくる。


そう、季節は夏真っ盛り!

さらに言えば、夏休み!!

さらにさらに、今日は夏祭り!!!

そりゃあ、私だってテンションはハイになるよ!なんたってお祭り大好きだし♪

だから、今浴衣に着替えて恭夜と一緒に出かけようとしている。

そういえば、私…恭夜と二人っきりで出かけたことなかったな……
何かデートみたい。
…………な、なんてね!少々お祭りってことで舞い上がってるみたいだ…

「まだか?」
「ちょっと待って!後、少しだから…」

急いで浴衣の帯を締め、髪を結い上げる。
やっぱり、祭りと言えば浴衣だよなぁ…

「お待たせ…どうかな…?」
「ふむ。こういう時に言う言葉は……」

言う言葉は?

「馬子にも衣装♪」
「馬鹿悪魔ぁあ!!」

悪魔なんかに期待した私が馬鹿だった…

「冗談だ。似合ってるし、可愛いぞ茜♪」

………まあいいや。
一応は褒めてくれたし、後で何か奢ってよ?

「承知した。」



祭り会場は、神社とその近くの公園で行われる。

「うわぁ…凄い人数。みんな他に行くとこないのかなぁ……」
「お前が言うな。それじゃあ、今からどうするんだ?」
「う〜ん…そうだなぁ、確か8時ぐらいから花火が上がるらしいから、それまで屋台でも回ろうよ。」
「そうするか。」
「あっ!私、チョコバナナ食べたい♪やっぱり、祭りにはチョコバナナだよね!」
「………」
「買って♪」
「………」
「買え♪」
「……承知した。」



そんな感じで食べ歩きをしていると向こうから、何やら見たことのある人がやってきた…
その人は私達に気付くと、にこやかに微笑みながら近付いてくる。
隣りの悪魔はあからさまに不機嫌になっている……

「こんばんは、茜さん。」
「こんばんは…天宮せん…」
「帰れ!」

私が最後まで、言い終えないうちに恭夜が叫ぶ。


Girl Meets Devilの最初へ Girl Meets Devil 35 Girl Meets Devil 37 Girl Meets Devilの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前