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ママはサキュバス
【ファンタジー 官能小説】

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第一話:私の彼を取らないで-3

 私は、智君との待ち合わせ場所で、智君と合流してウキウキした気分になったのも束の間、家に居るママの顔を思い出すと、何だか智君を家に連れて行く事に不安を覚え、重い足取りのまま家へと向かいました。

「千聖ちゃんの家に行く何て、緊張しちゃうなぁ・・・ねえ、お土産とか買って行きたいんだけど?」

「エッ!?そんなの気にしなくて良いよ。智君が勉強教えに来てくれたんだから」

 私は、そう返事を返したものの、実際はそんな気が利いた事したら、智君がママに気に入られちゃうのは、目に見えて居たからです。

 そんな事を考えて居る内に、私が住むマンションの前に到着しちゃいました。私の家は、58階建てマンションの33階で、3LDKに住んで居ます。見晴らしも良く、この前の花火大会は、家族三人でバルコ二ーから眺めましたが、素敵だったなぁ・・・

「千聖ちゃん、さっきからボーとしてどうしたの!?」

「エッ!?な、何でもないの・・・」

 私、10月に入ってから、人と話している最中に、結構ボーとしちゃう時があって、今みたいに、美冬や沙也華、智君やパパに聞かれたりする事が増えたの、ママは笑って、気にしなくても大丈夫よって言ってくれたけど・・・

 エレベーターに乗り、33階で降りた私達は、私の家である一番奥のドアの前に移動しました。

(ママに会わせたくないなぁ・・・ママに前もって、智君が来る事、知らせなければ良かったかなぁ?)

 私は、此処まで智君を連れて来たものの、やっぱりハロウィンが終わった後にしてもらおうかと思いました。普段のママは、優しくてみんなに自慢出来るママ何ですけど、この時期のママだけは勘弁してぇって感じです。

「あ、あのね、智君・・・今日は・・・」

 私が言いにくそうに、智君に話し掛けたその時、家のドアが少し開いたの・・・

 私と智君は、思わず少し開いたドアを見ると、嬉しそうな表情をしたママが、顔を出したの・・・

「いらっしゃい!まあ、この方が千聖の彼なの!?賢そうな良い人じゃない」

「こ、こ、こ、こんにちは」

 智君は、ママを見て緊張しちゃったのか、思わず顔を真っ赤にして俯きました。家のママって、とても高校生の娘が居るとは思えない、若々しさを保っているの、まあ、サキュバスだから、当然と言えば当然かも知れませんけどね。二人で歩いて居たら、間違いなく姉妹だと思われるし、娘の私から見ても、ママは二十代後半ぐらいにしか見えないと思います。ママは、緊張している智君を見てクスクス笑いながら、ドアを開いて全身を露にしたんだけど、智君は、ママの容姿を見た途端、思わず持って居たカバンを落としました。ママはまたクスクス笑い、

「ウフフフ、こんにちは」

「マ、ママァァァ!その恰好は何よぉぉぉぉ?」

 私はママの服装を見て、思わず驚いて大声出しちゃいました。だってママったら、胸の谷間を強調するような、ベージュの胸元がジッパーになった、ミニのノースリーブのワンピースを着てたんですよ・・・

「ウフフ、似合う!?」

 ママはそう言いながら、その場で一回転すると、私は再び驚きました。だって、お尻の割れ目が見えるか見えないぐらい、背中が開いているんですよ?

(ママったら、思いっきり娘の彼氏誘惑する気・・・満々じゃないのよぉぉぉ)

 私は思わず膨れっ面をしながら、ママを恨めしそうに睨むと、ママはそんな私を気にも留めず、

「立ち話も何ですから、どうぞお入りになって下さい」

「エッ!?お、お邪魔します」

 智君は、益々顔を真っ赤にしながらも、先を歩くママの後ろ姿を、チラチラ見ながら恥ずかしそうに中に入りました。

(智君ったらぁ・・・ママにデレデレしちゃってぇぇ)

 私は再び膨れっ面をしながら、ドアを閉めて最後に家の中に入りました。


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