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スイッチ、オン 〜 The actress on through the lens
【その他 官能小説】

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第九章の2 何をしてもいい-1

 「だいぶ歯型消えましたねー。」
 「ええ、ミヤタさんのおクスリのおかげですよ。」
 「それ、セクハラですよー。」
 「何言ってるんですか、いつも美味しそうに飲むじゃないですか。」
 「だって、今までに無かった味なのでー。」
 「今まで、って…。」
 「それ、訊きますー?」
 「いや、やめときます。ところで、後どの位で退院できますか?」
 「んー、先生に訊いてみていただけますー?看護師は診察行為にあたることはしてはならないって法律で決まってるんですよー。」
 「え、じゃあいつもやってもらっているのは?」
 「役割が違うんですよー。簡単に言うと、病名とかいつ治るとかの診断は医師しか出来ないんです。」
 「そうなんだ。」
 「まあ、患者さんには言えないけど、経験でだいたいのことは分かるようになるんですけどねー。」
 「言っちゃったらどうなるんですか?」
 「もちろん法律違反ですけど、現実的にも大きな問題になりうるんですー。」
 「例えば?」
 「実際にこの病院であった出来事なんですけどね。もう回復の見込みのない患者さんがいて、本人には告知してなかったんです。だけど、担当看護師がまだ新米で、いつ頃退院できますか、と訊かれて、口ごもっちゃったんですよー。家には帰れない事、知ってたから。で、本人にバレちゃって大騒ぎ。家族は、なんで言うんだ、ってなるし。先生に訊いてみてくださいね、とでも言っておくべき場面なんですけどねー。」
 「うわあ、やっちゃいましたね。」
 「ええ、やっちゃいました。今ではそれを教訓に頑張ってますー。」
 「え、ミヤタさん…?」
 「はい、私です。」
 「そ、それはそれは、大変でしたね。」
 「大変でしたよー。」
 「その患者さん、その後どうなったんですか?」
 「亡くなりましたー、その夜に。」
 「ああ、ガックリ来ちゃったのかなあ。一気に病状が悪化して…。」
 「違いますよー、別の理由で。」
 「別の?」
 「興奮して暴れて、壁で頭を打って、そのまま。」
 それって、半分殺人のようなもんじゃないのか。微笑みながら話すミヤタさんの朗らかな瞳の奥に何かを感じて少し震えてしまった。
 「さて、シーツ交換とかしますのでー、しばらくベッドから降りて座ってていただけますかー。」
 「あ、はい。」
 ミヤタさんが居るのとは反対側に降りた。そっちは狭いので、反対側に回り込んで椅子に座った。それはちょうどベッドに向かって腰を屈めて作業をしているミヤタさんの真後ろにあたる。
 白いナーススカートを通して下着の線がはっきり見えているばかりか、そこに収まりきらない豊満なお尻がはみ出している。なかなかにそそらせてくれるではないか。ああ、思うさまに撫でさすり、掴み、そして左右に大きく開いてその奥にあるものを見たい。
 「ねえ、退院したら個人的にお付き合いするとか、出来ませんか。」
 「退院…。」
 彼女はそこで作業の手を止めて黙り込んだ。
 「あ、あの、ミヤタさん?」
 彼女は何かを言おうとしているが、言葉が出ないようだ。もしかして、俺…。
 「みたいなね、感じだったんですよー、さっきの話の時。」
 おい。
 「な、なんともリアルでしたよ、今のは。」
 「ま、ホントに退院いつとか私分からないんですけどね。」
 ミヤタさんは作業を再開した。椅子に座った俺の視点の高さからだと、腰より下の部分しか見えない。上半身をベッドの方に伸ばしているため、白いスカートが少し上にずれ、膝の裏から続く白い太ももが出ている。
 「スカートの中、見たいですかー?」
 振り向きもしないでミヤタさんが言ってきた。完全に行動を読まれている。
 「え?あー、正直に言えば、まあ、そうなりますけど。」
 「いいですよー、捲って見ちゃって下さい。いつも美味しいものをいただいている、せめてものお礼ですー。」
 「お礼で見せちゃっていいものなんですか?」
 「見るの、イヤですか、私のなんか…。」
 「見ます見ます、全然イヤじゃないです。」
 キャスター付きの椅子を足でゴロゴロ漕いで近づいた。もう目の前に白いスカートが迫っている。裾を掴んで捲り上げていくと、白い太ももの裏側が上の方までだんだん見えてきて、ついには真っ白な下着が丸出しになった。なんの飾りもなくシンプルなその布は、あまり厚みがないようで、お尻にギュ、っと挟まれた深い喰い込みの向こう側が少し透けて見えている。彼女の今の感情を表しているのだろうか、かなり湿った部分もあって、そこはなおさら透けていた。
 「湿ってるの、分かりますー?」
 「ええ、はっきりと。」
 「じゃあ、私がそこをどうして欲しいかも?」
 俺は無言で顔を近づけ、思いっきり鼻から息を吸った。メスの匂いだ。それも、すごい濃度の。
 「何するんですかー、恥ずかしいですよー。」
 「こんな匂いをさせておいてですか?して欲しいなら、それなりの姿になってはどうでしょうか。」
 ミヤタ看護師は一瞬のためらいを見せたが、下着のゴムの部分に両手をかけ、膝まで引きずり下ろした。さっきまでは布越しに透けてしか見えていなかった部分が、今はなんの障害物もなく見えている。さらに降ろしていき、足首から抜いた。俺は立ち上がって病衣の前を開き、彼女の後ろに立って位置決めをしようとした。


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