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不倫の始まり
【熟女/人妻 官能小説】

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不倫の始まり-1

暫く何事も起きないように慎重に過ごしていた。マンションで出会さないように時間帯を見計らって行動していた。あの日から今日でちょうど2週間になる。怯える毎日から何も起きない日常に安心しはじめる頃だ。行動を起こすのには十分な猶予期間だった。

昼前の11時過ぎ、録画した映像から厳選した2枚の写真をLINEに載せて送信した。メッセージは何も入れてない。写真は、射精を終えた勃起を咥えようと舌を伸ばして顔をベッドから持ち上げた香里奈の顔を真横から捉えた1枚と、下着をズラして指先で広げて濡れたあそこを見せつける危うい視線の香里奈の全身を捉えた2枚だった。写真だけを送信して最初の行動を終えていた。

翌朝、予想通りLINEは未開封の状態で放置されていた。朝刊を取りに行く時間帯を見計らってエレベーターに乗り込んだが香里奈に出会うことはなかった。翌朝も翌々朝も同じ時間帯にエレベーターを使ったが結果は同じだった。香里奈が動揺している証拠だった。暫く続くだろう避けられる日常を確証した僕は、いつか会うその時を待っていた。

写真を送信して1ヶ月過ぎた週末の昼、地下駐車場のエントランスで遂に香里奈との対面に成功した。香里奈は旦那が運転する助手席で地下駐車場から外に向けて発進しようとしている所だった。僕はマンションの地下駐車場の自動シャッターを開けながら待っているときだった。香里奈は目を見開いて扉が開くとそこにいる僕を見つめて怯えるように目を逸らせないようだった。旦那に軽く会釈した僕は、隣を走り抜ける香里奈と見つめ合いながらお互い目を逸らせずに隣を走り抜けていっていた。バックミラーでテールランプが消えたことを確認した僕は、次の一手をLINEで送信していた。

「映像は現像した。隣の県のカメラ屋で現像したから大丈夫」

これで十分だった。今回は香里奈は開封せざる得ない内容のはずだ。他人に現像させたと匂わす内容は、焦りと怒りに落ち着かない日常を過ごすことになることは目に見えていた。感情的に怒りに任せた香里奈の行動に僕は賭けていた。

予想通り、深夜の1時過ぎに香里奈は開封を知らせる通知を残していた。LINEには1ヶ月前に送った2枚の写真と他人に現像したことを匂わすメッセージが書き込まれている。これを読む香里奈は真相を確かめずにいられないはずだった。LINEを開封してから1時間すぎた頃、香里奈からのメッセージが届いていた。

「ちょっと、なんのつもりなのよ!いっ」

LINEには怒りに任せて書き込んだ一行目の途中が見えていた。予想通りだった。僕は開封すること無く、香里奈を暫く放置して泳がすことに決めていた。


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