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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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最愛なる娘-7

「私はお腹を痛めて産んだ歩美を愛する気持ちと、湯島武史の遺伝子を持つ歩美を見る苦痛に挟まれてずっと苦しんで来た。本当なら笑顔で手を広げて歩美を思い切り抱きしめたかった。でもどうしても湯島武史の影から逃げられなかった。きっと歩美の目にはどこか冷たく感じた事でしょうね?私に愛されてるのかどうかずっと不安だった事だろうね。それは分かってた。でも、どうしようもなかった。それ程湯島武史に与えられた苦痛は大きな物だったの。私が歩美にそんな態度を取ってしまったのはその苦しみが理由。素直になれれば歩美を世界で1番愛していんだよ?私を頼ってくれる歩美が可愛くて仕方なかった。私がいなくなったらこの子は生きていけないんだとずっと思って、歩美がまだハイハイしてる時から思い続けて来た。一度苦しみに耐えられず歩美と一緒にあの崖から身を投げようと思った事があるの。でも私の不幸な人生の為に歩美の未来を奪ってはいけない、そう決めたのがこの場所。あなたと生きていく事を決めた場所なの、ここは。私はこの場所が好き。風がとても気持ちいいのよ?」
暖かい日差しの中、爽やかそうな風に髪を揺らしながら心地良さそうな表情を見せた。

「佐川健吾を捕まえる為に一緒に戦ってた中、私は思ったの。もう歩美は私がいなくてもしっかりと生きて行けるって。歩美は本当に立派になったわ。私は母親の役割は終わったと思った。歩美は本当に自慢の娘。今なら素直に手を広げて抱きしめられるわ?歩美の幸せをこの目でずっと見ていたい…。だけどね、私、もう疲れた…。憎しみで人生を生きるって本当に辛いわ?それに私はもう覚醒剤で身も体もボロボロ…。もう生きて行く気力がなくなっちゃった。佐川と相討ちして少しでも何かが変われば、それは私が戦った意味があった証。私の命はそれで十分に満たされる。私はあの世で私のせいで亡くなってしまった方々一人一人に謝ってくるわ?歩美の幸せを見守るのはそれからになるから少し時間がかかるけど許してね?」

「歩美、ありがとう。軒並みだけど、歩美の母親になれて良かった。自慢の娘。本当に愛おしい。歩美…?幸せになってね?歩美…。」
何とも優しくて、しかし悲しい笑顔だ。瞳からは涙が溢れていた。本当は歩美とずっとずっと一緒にいたいという気持ちがひしひしと伝わってくる。若菜の目にも涙が溢れて来た。

「歩美…幸せになるのよ?歩美、愛してる…。産まれた時からずっと…、これからもずっと…永遠に愛してる。私の大切な大切な歩美…。ありがとう。」

優里がカメラを見つめたまま映像が終わった。涙で画面が見えない。しかし歩美には優里の姿が焼き付いている。嗚咽し崩れ堕ちそうな歩美を若菜は抱きしめていた。


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