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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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最愛なる娘-6

「そんな中、あなたを見るお父さんの様子が少しずつ変わっている事に気付いたの。あなたを見て、どこか怯えるような…、そんな姿が目につくようになったの。何だろうと思ったけど、私にはあなたの顔を見ても特に変わった様子は伺えなかった。お腹を痛めて産んだ可愛い可愛い娘としか思えなかったからね。ただお父さんの様子は段々おかしくなって行ったの。とうとうあなたの顔を見る事もなくなり無口になって行ったある日、仕事から帰ってくるなり紙を私に突きつけた。その紙はDNA鑑定の結果だった。内容はお父さんとあなたの血縁関係は1パーセントと言うものだった。すなわち歩美はお父さんの子ではない、と。私の頭の中は真っ白になった。でもすぐに一転真っ暗になった。お父さんの子でなければ考えるまでもなく湯島武史の子と言う事だからね…。お父さんがあなたの顔を見て怯えてたのはあなたの顔に湯島武史の影を見たからだと、その時初めて気がついた。私は信じたくなかった。私達の希望が音を立てて崩れて行った。私は呆然とした。腕に抱いている子があの湯島武史との子だなんて…、私は絶望した。あんなに注いでいた愛情が腕の中から零れていく事に気づいた。あなたに対する愛情を失ってしまった。でも私が見捨てたらこの子は生きては行けない…。愛情を注げない子を腕の中に抱く辛さは想像以上のものだった。私は全てにおいて無機質になってしまったの。

そんな日々が続いた中で、夜寝ている時にふと目が覚めたの。そうしたら脇に寝ているはずのあなたがいなかった。お父さんの姿もない。私は嫌な予感がした。悪い予感が。私は無意識に手に包丁を持っていた。そして物音がした浴室に走った。そこで見たのは水の中にあなたを沈めて殺そうとしていたお父さんの姿だった。私はその時の記憶がないの。気がついたら血だらけの腕で泣き叫ぶあなたを抱きしめてた…。そして足元には背中に包丁が刺さってぐったりとしているお父さんがいた。私は自分のした事がすぐには理解出来なかった。泣き叫ぶあなたを抱きしめ、眠るまであなたの頭を撫でている自分がいた。その時分かったの。私はこの子を愛してるんだって。完璧な愛情を注いであげられるかは自信がなかった。でも私はあなたと共にずっと生きていくと決めたの。お父さんよりも私はあなたを選んだ。私はお父さんの遺体を家の土の下に埋めたわ。そしてその頃に宣教活動に来ていたノームを頼り本土に渡ったの。そこからボロボロになりながらもノームの本部に辿り着き、以後暮らすようになった。」


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