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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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最愛なる娘-3

若菜は間を置いてから聞いた。
「ねぇ、歩美ちゃんにとってお母さんってどんな存在だったの?」
いきなり変な事を聞くなと歩美は思った。
「大きな存在でした。私は常にお母さんと一緒にいました。小さな頃からずっとそばにいて私を守ってくれた。私はお母さんを愛してました。私を見るのが辛かったはずなのに、常にお母さんは私を守ってくれたから…。」
「どうして歩美ちゃんを見るのが辛いと思うの?」
「だって私はお母さんにとって憎んでも憎み切れない人との子供だから…。正直言ってずっと私は怖かったんです。きっと心のどこかで私を見るのが辛いんじゃないかって…。いつ見捨てられるんだろうって、ずっと怯えてました…。特に小さい頃はお母さんに捨てられないように、いい子にしなきゃって、ずっと思ってました。お母さんに捨てられたら、私は誰も頼る人はいなかったから…。お母さんに捨てられないように、ずっといい子でいるよう努めてました。」
「そうなんだ。」
「小さい頃、私が寝てからずっと泣いていた母を知ってます。きっと私を見てると湯島武史を思い出し、辛く悲しい思いをしていたんだと思います。小さい頃、お母さんは私を守ってくれていましたし、それはよく分かってました。でも本当に愛されてるのかと言うと自信はありませんでした。仕方ないから育ててくれてるのだろうなって子供心に思いましたが、でも私が湯島武史との子だと言う事実は変えられないし、私にできる事は常にいい子でいる事だって。ずっとお母さんの顔色を伺っていたような気がします。でもいつも手を繋いでくれた。私にはそれで十分でした。例え愛されていなくても、仕方なく私と一緒にいてくれたのだとしても、私がお母さんを愛する気持ちには変わりはないから。でもフレアで生活して私が中学生になった頃には、お母さん、私を見て笑うようになってくれたんですよね。時折辛そうな顔は見せるものの、それまでよりも良く話すようになりました。高校生になった頃には母はすっかり明るくなりました。でもその理由は知ってたんです。その頃から覚醒剤を使い始めた事を。でも私は母が人間らしく毎日を明るく生き始めた事を考えると、それを言えなかった…。今思えば…どうなんでしょうか…、止めさせるべきだったのかも知れませんけど…。でもその頃からようやく普通の親子の会話が出来るようになったので、私はそれが嬉しくて、止められませんでした。」
「結構長い間使ってたのね…。」
覚醒剤常習犯の割には禁断症状も見せなかった事を思うと、優里の精神的な強さを改めて感じてしまうのであった。


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