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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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最後の聖戦 不死蝶VSサーガ -11

「あなたは誰も人を殺めていない。不死蝶のメンバーもそう。殺人は全て私がした事。責任は全て私にある。だからあなたは上原若菜さんを頼り、新たな人生を歩んでちょうだい。歩美は本当に頭が良くて優しい子。自慢の娘だったわ。あなたをテロリストの娘にしてしまった事を、本当に悔やんでる。歩美…、ありがとう。あなたの笑顔が私の支えだった。私は…。」
笑みを浮かべたまま頬に一筋の涙を伝せた優里。すると佐川を背後に回り、体を重ねるように立つ優里。そして佐川の心臓に銃を向けた。
「ダメ!!イヤっ!!お母さん!!」
必死で訴える歩美。今までどんな事があっても感情を露わにした事がなかった歩美が初めて取り乱す姿を見せた。
「歩美、私は人生後悔だらけ。あの時ああすれば良かった、こうすれば良かったといつも考えてた。でも過去は変えられないの。だから歩美には未来だけを見て生きて行って欲しいの。」
「お母さんと一緒に未来を見たいっ!!」
「私は色んな方々の未来を奪ってしまったわ?そんな私が未来を見る権利はない。私は命を持って僅かながらかも知れないけど、償わなければならないの。そして命に代えて世の中からレイプと言う極悪非道な行為がなくなるきっかけを作る義務があるの。女性の尊厳を私は取り戻したい。 それが私の未来を捧げてでも叶えたい願い。私は…レイプが憎い。覚醒剤を使わなければこうして立っていられない程の恐怖と失意を与えたレイプが憎い。そしてレイプが横行する今の世の中を作るきっかけになった幼少時代の自分が憎い。だけどそれは全て私の責任なの。私は様々な責任を背負ってる。無能な私が出来る責任の取り方はこれしかないの!」
そう声を響かせて引き金にかかる人差し指を動かした。
「ダメッ!お母さん!イヤっ!!」
優里はそんな歩美を見つめながら囁いた。
「愛してるわ、歩美…。」
「ダメッ!!お母さんっ!!」
人目を憚らず泣きじゃくりながら叫ぶ歩美。そんな歩美の悲痛な叫びを銃声が掻き消した。歩美によって放たれた銃は2つの心臓を撃ち抜いたのであった。

床に倒れた優里の両肩に、真っ赤な真っ赤な美しい羽が生えたかのように血が流れて行ったのであった。憎き男を抱きしめ、まるで天に羽ばたかんばかりの鮮烈な蝶の羽が2人の魂を空高く舞い上げるかのように…。

佐川健吾、海老川優里…、警察が必死で追い求めた2人のテロリストの最後の瞬間であった。


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