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「淫らにひらく時」
【若奥さん 官能小説】

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「淫らにひらく時」-3

そんな姑も先日、あっけなく他界してしまった。
ともかく、今の私は自由を手に入れたのだった。
これからは時々、旧友をダシにして出かける事もできる。
今度はいつ、会えるだろうか?
また架空の同窓会に繰り出すには、どのくらいの時間をあければいいのだろう?
柔らかな日差しが透ける空から降り注ぐ中で、渦の中に見え隠れするY字型の下着に私は胸を膨らませた。



イケナイ事だと自分でも分かってはいたけど、何か私にはそれが唯一の救いのような事に思えてならなかったのだ。
結婚なんかしなきゃよかったと思う。
そんな事を今更思ってみたって、仕方がない事なのだけど現にこうして洗濯機を回す私がいた。
義兄が転勤になるというので一時的にお義母さんと同居する運びになった。
姑がどうしても、この土地を離れたくないというので私たちはこの家に住む事になった。
そのまま4年が経ち、またここ土地に戻って来た義兄夫婦は自分たちのマンションを購入した。

姑からお金を出させてだ・・・

つまり、義姉が姑を嫌ったのだろうと私は考える。
私だって、上手くやっていく自信はないのだ。
もう、そんな事を考えたって仕方がない。あの人と結婚したのも、浮気に走ったのも、すべて私が決めた事なのだから・・・

それよりも、もっと明るい事を考えたいと思う。
今度はいつ誘ってくれるだろうか?どんな格好で出かけるのがいいだろうか?
頭の中は新しい恋人ができた若い娘のように弾んでいた。
大袈裟な例えかも知れないけど、また違う人生を垣間見るような気分が味わえるのだった。
そうして、こんな時にまた、父親以外の男と寝ていた母の漠然とした記憶を思い出す。

中学生の頃にオナニーを覚えた。高校2年生の時に初めてセックスした。
相手はカレシではない。仲のいいグループの中のひとりだった。
私にはカズサという、親友がいた。
カズサはその中のひとりの先輩と付き合っていたけど、私は彼と付き合っていたわけでもなかった。
彼はカズサの彼氏の親友・・・それでも、その彼と何度かセックスした。
思うに、付き合ってるのとそうでないのとの定理が曖昧だったのだろう。
私の定理は母の記憶の中にあったというだけだったのだ。

つまり、セックスの流れになればセックスする。

全然、定理になってないかも知れないけど、女子高生の定理だから、そんな所だったと思う。
ただ、隣室でカズサが彼氏とセックスしているから私たちもセックスする・・・
そう考えれば、今の夫と結婚しようと思った自分が分からない。たぶん、プロポーズされたから結婚しただけだろう。



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