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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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責任-8

「ゴメンで済んだら警察はいらないって、小さな頃から良く聞いた言葉よね。でも私はその通りだと思うわ?私のした事はゴメンでは済まない事。佐川健吾をこの世から消すと言う目的のため、関係のない人々のたくさんの命を奪ってしまったから。私は目的成就の為にはどんな人間であろうと犠牲もやむなしと考えてたし、今でも考えてる。例えば逮捕され刑務所の中で罪を償っても、私は自分のした事に後悔は感じない。目的を果たす為には必要な犠牲だったと一生思うでしょう。罪を償ったあなたとは違う。だからいくら世間が認めてくれても私はあなたのようにはなれない。私はゴメンで済ませるつもりもなければ警察にお世話になるつもりもない。目的を果たしたら私はあなた達から逃げ切ってこの世から消えて見せる。尊敬するあなたにさえ捕まりたくはないから、ね。」
若菜は厳しい顔つきに変わった。
「そうはさせない…。犯罪者には必ず罪を償って貰う。罪を償えば自分が思っている以上に人生は変わるの。私が1番それを良く知ってる。だから私はあなたを必ず捕まえて新たな人生を歩ませてみせる。」
顔つきが変わった若菜に対して優里は全く表情を変えなかった。
「あなたとあなたには決定的な違いがあるわ?だから私はあなたの差し延べてくれた手には掴まれないのよ…。」
「決定的な違い…?」
「そう、決定的な違い。」
「それは、何?」
ここで優里の笑みが少し大きくなったような気がした。しかし何故かその笑みに鳥肌が立つような寒気を感じた。優里はゆっくりと答えた。
「あなたと私の違い…、それはあなたはレイプされた経験がない。私にはある…。」
「…」
「レイプされた女の気持ちはレイプされた女にしか分からないものよ。見る世界が全然違うわ。この世界はレイプされた女でなければ決して見れない世界よ?あなたはこっちの世界を知らない。だからあなたの世界の中で私は素直に生きて行けないのよ、2度と。」
「…」
「だからって私はあなたがこっちの世界に来て欲しいとは思わない。あなたにはこっちの世界に送り込まれそうな女性達を救ってくれると私は信じて疑わないし、信頼してる。私はいつも願ってる。これ以上こちらの世界に迷い込む女性達がいなくなる事を。でも世の中からレイプは消えることはない。毎日毎日こちらの世界に来てしまう女性達がたくさんいる。私はそんな現実を何とか変えたいと願ってるし、その為に戦って来た。その元凶とも言える佐川健吾をようやくこの手に収める事が出来た。私はこの手でレイプを戒める。今日はレイプ犯の行く末をしっかりと世間に見せつけてあげる記念すべき日よ?レイプされて泣き寝入りする女性はもういない。これからはレイプにはそれ相当の苦しみを男達は味わう事になる…、それを鬼畜どもに知らしめて差し上げるわ。私は自分を変えるつもりはない。でも世界を変えたい。レイプが人生を変えてしまうような腐った世の中を。私は今日で私達側の世界を終わりにさせる。全ての女性が上原さんと同じ世界で幸せに生きて行けるように…。」
「…」
若菜が言葉に詰まるのは、優里の言葉に心が共感を得ている証拠であった。自分自身、それには気づいていた若菜であった。


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