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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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責任-7

「親愛なる…私の尊敬する上原若菜さん、こんにちは。」
穏やかな口調でそう言った海老川優里。若菜はまんまと裏をかかれ、そしてまんまとこのモニターの前に立たされる事になり動揺していた。
「海老川…優里…」
若菜は小さな声でそう呟いた。
「ふふ、私の名前を覚えていただいて光栄ですわ?」
若菜はハッとした。こちらの声が聞こえているようだ。良く見るとモニターの上に小型カメラらしき物が設置されている事に気付く。どうやらお互いの様子は確認出来る状態にあるらしい。それも含めて海老川優里のプラン通りに事が進んでいる事に悔しさを覚えた。
「残念なのは、その場所には誰が考えても最終的には辿り着く場所よね?私はあなたがそこではなくここに辿り着くのを楽しみにしてたんだけど、ね。」
余裕の笑みを浮かべる優里に奥歯を噛みしめる若菜。確かに本当に優秀な人間ならトラップを見破り優里のいる場所を探し出していただろう。若菜は自分の未熟さを痛感した。

「海老川優里…、もうやめましょう。あなたは十分に正義を貫き通したわ。」
「警察のあなたの口から私がした事を正義と呼ぶだなんて驚いたわ?」
「私は人間として、女としてそう言っただけ。あなたの志は正義、でもした事は犯罪よ?」
「随分複雑な言い回しね。それはあなたが私を見る目に迷いがある証拠ね?ンフっ」
「…」
少しの会話でも優里の頭の良さが垣間見れた。ここまで警察を混乱させるだけの知能犯である事が容易に納得出来る。ここまで若菜が話しづらいと感じたのは刑事となってから初めてかも知れなかった。
「私は殺人犯。とても許される事じゃないのは明らか。でも世間は私を認めてくれた。私は2度と人の命を狙う事はしないとこころに誓って、今の自分がいる。あなたもテロを犯したり、して来た事は許される事じゃない。でも世間はレイプを憎む女性達からは絶大な評価を得ている。罪を償って新たな人生を歩むべきだわ…?」
若菜の言葉に表情一つ変えずに言葉を返す優里。
「世間からの絶大な評価…。それを言ったら湯島武史も心を入れ替えれば警視総監になれたって事かしら?」
「…」
優里の言葉にグウの音も出なかった若菜。武史はいわゆる世間がムカつく女をレイプして来た為に、ある意味鬼退治的な評価を得ていたのは事実である。レイプと言う卑劣な犯罪を繰り返したにも関わらず覆面を使用した事も手伝い、どこか悪を挫くヒーローのような扱いをされていた。警察を相手に決して捕まる事なくその存在を掴ませなかった覆面レイパーはいつの間にか伝説化し神と讃えるメディアさえ出たぐらいだ。湯島武史もまたした事は許される事ではないが人々から高い評価を受けていた1人だ。若菜の理論を軽く論破した優里は、今まさに視聴者である国民からの評価を更に上げているのであった。そして実に堂々とした姿が人々に強い印象を残したのであった。


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