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元人妻との恋
【フェチ/マニア 官能小説】

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回顧-1

久しぶりに出勤した私は、上司に不在をお詫びして溜まったメールに対処するだけで一日が終わってしまっていた。

「佳奈、夜御飯どーする?」
「ちょっと病み上がりだから適当に買って家で食べるわ」
「風邪引くなんて珍しいわね。お大事にね」

真面目に声を掛けてくれる同僚の優しさが嬉しかった。当たり前の日常が有り難かった。
友達の元に駆けもどる同僚を見つめながら、私は帰路に向かって当時を思い出していた。

あの人と出会った時、私はまだ学生だった。渋谷であの人に声を掛けられ、すごい可愛いですよ。とおだてられて調子に乗って一緒にカラオケに行ってしまった自分を思い出していた。カラオケで飲めないお酒を調子に乗って飲んでしまい、トイレに行きたくなり、わざとあの人に声を掛けてトイレに連れて行って貰っていた。本当は二人になりたかったからだった。酔ったらやりたくなるどうしようもない年頃だった。
初対面だったけど、ちょっと格好よくて面白かったあの人と二人きりになれた私は、外の夜空を見てみようよ。とあの人に誘われるまま二人でエレベーターに乗ってしまっていた。酔ったわたしは躊躇うことなくあの人のキスを受け入れてしまっていた。

「次、行きましょうよ」
「でも、カラオケに友達もいるし」
「佳奈ちゃんはどうしたいの?」
「どっか行きたいかも」

一階に降りたわたしたちは、非常階段を少し登り何度もキスを重ねてしまっていた。

「行こうよ」
「でも、友達残しているし」
「メールで用事できたから先に帰るね。でもいんだよ」

非常階段であの人に抱きつきながら早くあの人と二人っきりになりたかった記憶はある。単にやりたい年頃だったと今は思っている。
溜息が溢れてしまっていた。
仕方がない事実だった。

「それじゃあ。一度、友達に会って話してからそれぞれ帰って何処かで待ち合わせしようよ」

あの人と深いキスを絡ませながら、あの人は非常階段でわたしの服の下から生の胸を揉みながら誘っていた。上手なキスと濃厚な舌の絡ませ方に私は完全に感じてしまっていた。私はやりたくてどうしようもなかった。非常階段で行う非日常的な行為に興奮してしまっていたのだ。
従順にあの人の言葉に従った私は、エレベーターでキスをせがみながらカラオケ部屋に戻って友達に告げて先にカラオケを後にしていた。約束通りに道玄坂のコンビニであの人と合流して適当なラブホテルに行ってその日に数回はやった記憶がある。ラブホテルでも二人で飲んでいたから最後の記憶は曖昧のままだった。

今となってはエロい盛りの年頃に私があの人に出会ってしまった過去を悔やむことしかできなかった。

あの時、初対面なのに何の躊躇いもなく二人でシャワーを浴びながら体を洗いあった記憶もある。どうしようもない過去だった。

「佳奈ちゃん、身長いくつなの?」
「157cmくらいかな」
「以外だね。もっと背が高いと思ったよ。スタイルいいからそう見えるのかもしれないね」

今思い出すと完全にわたしを持ち上げる言葉だった。でも、当時のわたしは褒められるまま素直に受け取り浴室でフェラチオをしてあげた記憶もある。あの時、わたしはまだ大学3年生だった。その年に21歳になる夏だった。

「椅子に座ってよ」
「座ったけど何するの?」
「胸を寄せてよ」
「こうかな?」

あの人はわたしの胸にボディーソープを泡立てて谷間に勃起を挟んで見下ろす先から亀頭が私に向かって迫っていた記憶もある。今でゆうパイズリを初めて経験した夜だった。

「何これー。ちょっとエッチなんですけど」
「佳奈ちゃんデカイな。スタイルいいね」

わたしは当時Gカップはあったと思う。胸だけは当時から大きかった。当時から男に言い寄られることも多く、私はモテていると錯覚していたほど若い年頃だった。今となってはモテる自分に酔っていたのもある。それも若さだったとも思う。

当時あの人は25歳くらいだろう。そんな年頃の男がまだ20歳の女子大生をナンパしてその日のうちにホテルでやってしまうのだから今思うとたいしたことをやってのけた男だったとは思う。また溜息が溢れてしまっていた。いろいろと思い出しながら帰ってきたわたしは途中で夜ご飯を買う事を忘れ、無意識にいつものソファーで煙草に火を点けて缶ビールを空けて飲んでしまっていた。

「やだ。私、何やってるの⁈」

私は愕然とテーブルに置かれた空き缶と一枚の写真を見つめ今日の帰路すら思い出せない精神状態に呆然としてしまっていた。憂鬱が迫り処方箋を飲んでソファーに横になり、シャワーを浴びずに今日を忘れるように眠って逃避することしかできなかった。


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