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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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県警本部同時多発爆発テロ-8

そして間一髪の所で難を逃れた結衣は昨日の夕方から今朝までの経緯を聴取されていた。結衣は包み隠さずに旬に誘われてから優里に助けて貰うまでの経緯を説明する。途中若菜とマギーが入って来て結衣の話に耳を傾けていた。

「特殊メイクか…。」
若菜がそう呟いた。
「さわチンさんが協力したんですかね。」
マギーが聞いた。
「いえ。海老川優里は小沢さんに特殊メイクについて色々詳細に渡り聞いたと言ってたから、自分でやったんじゃないかな。小沢さんは今回は協力してないと思う。」
「そうですか。」
「あの特殊メイク、完璧でした。まるで鏡を見ているようでした。」
結衣が言った。特殊メイクを施した近藤や吉川を生で良く見ていた結衣が言うのだ、完璧だったであろう事は分かった。
「海老川優里は本当にテロリストなのでしょうか…。私にはそう見えませんでした。」
結衣は若菜を見つめた。
「難しい質問ね。ただしテロを起こした事は間違いない。だからテロリストよ。でも、レイプを憎む気持ちは私と同じ。こんな事言っていいのかわからないけど、女としては共感出来る部分が多いわ。」
複雑な表情を見せる若菜も珍しく感じた。
「刑事である私を助けるテロリストなんて聞いた事がありません。私は危ない所を救って貰った。だから…何て言うか…。」
「分かるわ、その気持ち。はっきり言えるのは海老川優里は警察に恨みはない。標的はあくまで佐川健吾。だから私たちに危害を与える必要はない。そもそも日本の多くの県警本部爆破テロを防いでくれたんだからね。彼女がいなければ今頃同時多発テロが日本を襲ってたはずだからね。」
警察にとっても救世主だ。しかし警視総監の口からテロリストを救世主だと言う訳にはいかなかった。しかし若菜の中で海老川優里は敵であり敵でない、そんな複雑な存在なのであった。

「分かったわ、結衣ちゃん。じゃあ任務に戻って?」
「はい。今回はご迷惑をおかけしてすみませんでした。」
「ううん?無事で良かったわ?」
結衣は深々とお辞儀をして任務に戻った。

「私は海老川優里を救いたい。彼女を逮捕する事がきっと刑事として彼女を救う事だと思う。彼女を救えるのは私しかいない。これも運命だと思ってる。」
若菜は力強くそう言った。

「第三ビルの中から10人の焼死体が発見されたと連絡がありました。その中に海老川優里と佐川健吾がいるかどうかは不明です。」
刑事がそう報告した。
「いる訳はないわよ、2人とも。海老川優里は佐川健吾を連れてどこかに行ったはず。どこ…?どこなの…?」
海老川優里が佐川健吾…いや、湯島武史との決着をつけるに相応しい場所を必死で考えているのであった。もうその時がすぐそこまで来ている。時間の猶予は殆ど残されてはいないのであった。


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