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元人妻との恋
【フェチ/マニア 官能小説】

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当日-2

憂鬱に支配されたわたしは何もすることもできずリビングで途方にくれることしかできなかった。

「佳奈ちゃんいくつなの?」
「はたちー」

たしか、そんな出会いから始まったはずだった。その日のうちに渋谷のラブホテルで泊まり、それから都合が合えば会ってSEXをする。よくある若い頃の話だと思っていた。でも、興味本意で撮ってしまった当日の写真をあの人は今も持っていた。わたしが甘かったのだ。
こんな物を意地悪く扱う相手にわたしが社会と全面で争う気持ちは無かった。勝ったところでばら撒かれたら全ては終わる。あの人は終わってもいい覚悟でくるような人だった。そう思うとわたしにはどうすることもできなかった。

「ねぇ、エッチしよ」

わたしがまだ学生の頃、あの人の会社の接待に彼女ですと紹介された夜、やりたくなった私は酒の弱いあの人の上に跨り自分から胸を曝け出して馬乗りに勃起したあの人のモノを騎乗位で入れてSEXしたこともある。わたしは若かった。そんなあの人との20代だった。その当時のモノを今も持っているとは思ってもいなかった。

憂鬱に全ての絶望を悟ることしかわたしにはできなかった。何をしたら許してくれるだろうか。おそらく、あの人のことだから、ホテルで話そうと言うに違いない。どんなことがあってもやろうとする。そんな人だった。

怖い。怖いけど。まずは、会って話をしなければ何も始まらない。そう思う事で何とか前を向くようにわたし自身を励ましてようやくリビングのライトを点けて気持ちを切り替えて励ますことしかできなかった。湯船を沸かして気持ちを落ち着けようとしていたけれど、あの人との出来事が何度もわたしを捉え、わたしは憂鬱に支配されていく事実に抗うことができなかった。

「なぁ。SEXしようよ」
「らしいわね。あなたくらいよそんなストレートな人は」
「いやなのか?」
「ここはいや、部屋においでよ」

わたしのベッドにあの人を誘い、いきり立つ勃起を咥え硬いわと思った自分が情けなく思い出していた。

「バッグでいい?」
「はやく入れて!欲しいわ」
「すげぇ気持ちいいよ佳奈」
「まって、いかないで!佳奈もイキたい」

情けないけど全て事実だった。わたしの胸で呼吸を整えるあの人に、硬くて良かったよ。と優しく声をかけていた私を思い出して、ますます憂鬱に支配されてしまっていた。湯船はもう湧いている。それでもわたしを打ちのめすのには十分な一枚の写真が目の前のテーブルに置かれていた。

「佳奈ちゃん。好きだよ」

知っているようで知らないあの人を舐めていた自分を悔いることで精一杯だった。信じて付き合ってあげればよかったのに、わたしは、あの人のことはSEXの友達としかいつの日か思わなくなくなって20代を過ごしていた事実も思い出していた。
それでも20歳から27歳位まで続いた体の関係は事実であり、その風景は誰にも見せれない恥ずかしい行為の連続だったのは間違いなかった。大使館近くにあるSM専用ラブホテルに泊まったことを思い出したわたしは憂鬱に完全に負けてしまい湯船に浸かることなく、これから起きる出来事に震えることしかできなかった。

「今日、ここに泊まろうよ」
「えぇ、何ここ!凄いね。何これ」
「お腹すいたからまずは食べよ佳奈ちゃん」
「うん。そーだね」

その部屋は完全なSMルームであり、縛られて吊るされる道具や銀色の便器が部屋に置かれている異常な部屋だったけれど、あの頃のわたしは興味が勝りエッチな人。と思うくらいでたまにはいいか。としか思っていなかった。
拘束椅子に縛られて目の前に姿見が嵌め込まれた壁に向かってあの人が横に立って勃起したモノを咥えるわたしの姿を横目で鏡越しに見つめていたわたし自身を思い出し、更に憂鬱に支配されてしまっていた。

これから起こる出来事に打ちのめされてどうすることもできなかった。わたしにはあの人と行ったどうしようもない変態行為の過去があり過ぎることは全て事実だった。わたしは勝てるのだろうか。全てのカードはあの人が持っている。残念なわたしの姿が沢山ある。どうしようもない過去に溜息だけがリビングに響いているようだった。


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