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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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過去からの足音-1

「この事件の結末は2人のテロリストによる決着だと思います。海老川優里が佐川健吾を、恐らく殺害する事がこの事件の結末であると見てほぼ間違いないでしょう。その線でこれから捜査しなければなりません。」
萬岸署に設置された捜査本部で若菜がそう説明した。
「海老川優里と佐川健吾の行方を追うのはいいですが、これだけの態勢で望んでも未だに行方を掴めてません。それはきっと痕跡からの後追いをしているからかも知れません。ならば先を読んで動けばいい。」
1人の刑事から質問が飛ぶ。
「先に動くのはいいですが、どう先を読むのですか?」
若菜は毅然と答える。
「海老川優里が佐川健吾と言う今やレイプの象徴を消しさろうとしている事がポイントです。旅客機テロなどこれだけ派手に行動を起こしている海老川優里が、人知れず佐川健吾を捕まえ、人知れず殺害するとは思えません。きっと派手にやるでしょう。例えばレイプの象徴の佐川健吾をテレビやネット、youtubeなどで全世界に流せば、レイパーの行く末を人々の目に焼き付けられますから、彼女の憎むレイプ撲滅に大きな影響を与える事が出来ます。場所もきっと縁もゆかりもない場所でとは考えてないでしょう。海老川優里が関わっていて湯島武史事件から現在に至るまで、忌々しレイプ犯罪に罰を下すに相応しい場所を選ぶはずです。それになり得る場所をピックアップして捜査するのが効果的だと考えてます。」

田口事件に深い関わりがあり、今や警視総監となった若菜の事を軽視する者など誰もいなかった。むしろ若菜の発言には絶大なる信頼が置けるから不思議だ。若菜の捜査方針に従い動き出す決意をする。

「それと先日、いなぎ東署の閉鎖があった言葉にみなさんご存知だと思います。前代未聞の不祥事です。警察の恥です。国民からの不信感はあの一件でかなり大きなものになってます。風当たりも強いでしょう。しかし目の前の市民の信頼を得るのはあたたたち自身です。目の前の市民に自分は何が出来るのか、それを常に念頭に置いて捜査に当たってください。そして第2のいなぎ東署を出してはいけません。もしそのような署、警察官の情報があったならばすぐに連絡して下さい。すぐさま私が息の根を止めに行きますから。」
本気なのか冗談なのか分からない若菜の言葉に静まり返る。そんな中、若菜はスッと伝説の銃、LADY GUNを取り出した。なかなかお目にかかれない伝説の銃に全員が身を乗り出して注目した。若菜は銃口をみんなの方向へ向け、鬼気迫る表情で言った。

「火を吹きたがってるのよ、LADY GUNが…」
今にも発砲しそうな勢いの若菜に、全員に緊張が走る。伝説の銃は悪を憎む銃の象徴である。特に裏切りは若菜の一番憎むべき行動だ。若菜のこの行動は会議の参加者の中にテロリスト側のスパイがいたなら今すぐ撃ち殺すと言う意図が感じられた。そんな若菜の背後に全員が何かオーラのような物を見た気がした。

静かに銃を閉まった後、若菜はゆっくりと室内を見渡した。
「私も捜査に加わります。現場が私の仕事場。こんなとこで脚組んで椅子に座ってなんていられない。」
その言葉にどよめきが起きる中、1人だけ中居が頭を抱えた。
(じゃじゃ馬はやっぱ檻の中で大人しくはしてらんないってよ、上原さん。あなたそっくりだ。)

公安時代の若菜の父、上原正芳を知る中居は頭を抱えながらもどこか笑みを浮かべていたのであった。


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