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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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内通者-9

そしてさとみの目に信じられない物が映った。それは注射器であった。署長自らが注射器を手にしてニヤニヤしながらさとみに歩み寄って来たのであった。
「なっ…!い、イヤっ!」
体を暴れさせるが洋子の力は思いの外強かった。さとみを抑えるには足りる程の力で押さえ込む。
「まー、そう言う事だよ、オネーサン。ククク!」
署長はもうさとみの目の前に来た。怯えるさとみをニヤニヤ見つめる姿はまるでレイプ犯罪者のようであった。以前自分をレイプしようとした近藤と同じ目をしている。あの時は吉川に助けて貰った。さとみは目を閉じた瞬間に頭に思い浮かべたのは吉川であった。
(吉川君、助けて!!)
さとみは必死に願った。その願いは、やはり叶う。

「バン!!」
室内に突然乾いた音が響いた。全員の動きが止まる。
「えっ…?」
署長は不意に注射器を握る手を見る。するとワイシャツに穴が空き、一気に血が滲んで来る様子が見えた。次の瞬間、右腕に激痛が走った。
「バン!バン!」
立て続けに乾いた音が鳴り響く。一発は副署長の右足に、もう一発は洋子の頬を掠めて行った。頬からツーッと血が滴る。
「ウォッ!!」
「キャア!!」
副署長は床に倒れてのたうち回り、洋子は腰が砕け床にへたり込んだ。さとみがドアの方向を見ると吉川が銃を構えているのが見えた。
「吉川君!!」
さとみの体から力が抜けた。吉川は銃を構えながらさとみの脇に立つ。
「さとみ、本当はこんな姿は見せたくなかったが、これが公安時代の俺のやり方なんだ。」
吉川はそう言って洋子の腹を蹴り、上体が折れた所に顔を蹴り上げた。
「うっ…」
洋子は背後に飛び気絶して床に倒れた。すぐさま署長の被弾した箇所を踏みつける。
「あああ!!」
悶絶する署長を冷たく見下し銃を向ける。
「おい、クソ野郎!俺はテメーみたいなクズを何人も撃って来たんだ。今さらテメーを殺すぐらい何ともない。なぁ、名誉に泥がかかる前に、死ぬか?あっ!?」
「た、助けてくれ…!」
「はっ?何で?」
「な、何でって…」
「俺がテメーを助けるメリットが感じられないし分からない。海外ならとっくに撃ち殺してるトコだ。それが普通だ。」
「に、日本ではそんな事…」
「許されないとか関係ねーし。テメーのしてきた事を考えればさぁ…、あ、ちょっと待ってろ。」
吉川は銃口の向きを変え発砲する。
「ぐあっ…!」
吉川は平然な顔をして、加勢に来た2人の署員の銃を握る腕を撃ち抜いた。
「く、狂ってる…!」
署長は青ざめた顔でそう言った。しかし吉川は冷たい顔で署長を睨みながら静かに言った。
「あんたもだよ、署長さん。」
と。そう言って銃口を署長の頭に向けた。

「そこまでよ!吉川君!!」
あと5秒遅かったなら署長の頭を撃ち抜いていたであろう瞬間に表れた渚が吉川に向かって叫んだ。吉川は顔色一つ変えずに署長に言った。
「助かったな、あんた。でも気が済まねぇ…」
吉川は署長の顔に向かって引き金を引いた。

「残念、弾切れだ。」
銃弾がもうなくなっていたのを知っていたのか知らなかったのかは分からない。しかし吉川は何事もなかったかのように銃をスッとしまった。


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