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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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内通者-5

刑事の勘か、やはり東署の覚醒剤がらみの検挙数の多さには裏があると読んだ吉川は案にそれを匂わせるような発言を続ける。
「僕は以前に福岡で公安として覚醒剤、麻薬の捜査に当たっていました。」
木田の眉がピクッと動いたのはどうやら公安と言う言葉を聞いたからのようだ。吉川はその反応を見逃さない。
「僕は色んな世界を見てきました。スパイとして覚醒剤を扱う側のグループに潜入したり、暴力団とつるんでみたり、そして時には警察自体にも疑いの目を向け捜査していました。そんな僕の目から見てもいなぎ市における覚醒剤がらみの事件の多さは異常です。大都市でもなく人口もたかが知れているこのいなぎ市でこれほどまでに検挙数が多いのにはちょっと興味があります。ですから自分なりになぜいなぎ市でこれだけ覚醒剤や麻薬が横行しているのか独自に調査をしてみたいと思います。ですからどうぞ、協力の程をお願いします。」
木田の様子には異変があった。それは何かが発覚される事を恐れるかのような、そんな様子であった。
「も、勿論です。できる限りの事は協力しますよ。誰か1人つけますか?」
「そうですね、助かります。出来れば女性の署員の方がいいですね。うちの石原が主に調査をするんで同じ女性の方が都合がいいかと。」
「分かりました。では少しお待ち下さい。」
そう言って出て行った木田。吉川は小さな声でさとみと話す。
「やっぱ何かあるな。」
「のようね。」
「恐らくサーガだか誰だかは分からないけど、売人側と癒着してる可能性が高いな。きっと今頃つける女性署員に念を押しているはずだ。さとみ、発信機は?」
「靴の底に仕込んであるわ?あと下着の中に1つ。」
「よし。発信機の信号は俺のスマホに表示されるようになってるから。ただし安心せずに常に注意深く行動するように。相手は本気で隠蔽工作をしてくるだろうから気を抜かないようにね?」
「わかった。」
もしもの場合に備えさとみの居場所は常に把握できる状況にするよう渚に指示を受けていた。少しと言った割にはだいぶ長い少しの後に木田は1人の女性刑事を連れて戻って来た。
「お待たせしてすみませんでした。彼女がお2人のお手伝いをします。」
一緒に現れたのはボブカットの涼しげな表情が特徴的な美人であった。
「吉田洋子と申します。普段は女性犯罪に関する事件を担当してます。どうぞ宜しくお願い致します。」
「こちらこそ。」
歳は30歳手前ぐらいであろうか。落ち着いた雰囲気を持つ刑事だ。しかしきっと彼女も隠蔽工作を行う者側の人間だと思うと、決して浮かれる気にはならなかった吉川であった。


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