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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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内通者-10

渚が東署に来たのは、捜査資料を調べる内に東署への不信感を募らせて行った吉川が密かに渚とLINEをしていた中で、少々手荒い真似をしていち早く膿を出す必要性を強調していたからだ。LINEを終えた瞬間、渚は悪い予感を感じ東署に急行した。

東署に到着した瞬間、渚は目の前の光景に唖然とした。男女問わず署員らはまるで竜巻が通り過ぎた後のように倒れていたからだ。これだけの騒ぎを起こして署長らが気づかなかったのは 吉川が瞬殺で署員らを倒した事と、さとみらが招かれた部屋が3階であった為と思われる。玄関付近に倒れていた刑事らしき署員に吉川らが事件を調べている場所を聞くと半死の状態で3階だと答えた。慌てて階段を駆け上る渚に発砲音が聞こえた。思わず銃を取り吉川らがいる部屋を探し、ドアから覗いた瞬間、署長に向かい銃を構える吉川を見て慌てて叫んだのであった。

「こいつら腐ってる。やはり暴力団とつるみ検挙数を上げる為に覚醒剤をばら撒き、ばら撒いた相手をマークして逮捕してたんです。もしかしたら押収した覚醒剤を再び暴力団に流し、そして売り捌くと言う繰り返しをしていたんでしょう。恐らく調べれば押収した量と実際保管している量が著しく違うはず。福岡で公安をしている時にもこんな事はありました。覚醒剤と銃と。東署は封鎖して洗いざらし調べる必要があります。」
渚はまだ目の前の惨状に落ち着きを取り戻せずにいた。
「そうね。応援を呼ぶわ…。でも吉川君…」
「分かってます。やり過ぎですよね。」
「…」
調べが進み状況から考えれば過剰であるにせよ吉川の正当防衛が認められるであろう。しかし問題は吉川が薬物中毒が完治していないと言う点だ。完全なる正当防衛を主張するには、それは必ず大きな障害となる事は分かり切っていた。

「結局、どんなに普通の刑事に戻ろうと思っても、公安の血が抜け切れない…。俺には普通の刑事は無理なのかな…」
哀しそうな顔をして吉川はそう言った。


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