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電脳少年の旋律
【鬼畜 官能小説】

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The shiver of kira-10



もはや児童虐待とか淫交とか背徳とか、そんなレベルじゃねえ。
監督はカメラのズームで勃起してニードルを揺らす陰茎を精細にピントを合わせる。
こりゃあ現代に蘇った魔女のサバトだ。山羊の頭をした悪魔を崇拝する儀式だ。ホーカス・ポーカス。肉欲の饗宴、地獄の儀式。
まさかこんな絵を撮ることになるとは。
監督は自分が不運なのか幸福なのか、判断が出来なかった。

「魔羅が欲しいかい?キラちゃん」

目が見えないのか、少年は視線を彷徨わせながら頷く。
頬の赤みが引いて、今は青を通り越して白くなった美しい肌を震わせる。
もう一度。何処にあるのかわからない快楽の肉棒を求めて。
もう一度。少年は頷いた。

再び襲った電撃はさらに電圧を増して少年を灼く。
何度も、何度も少年の躯が床を打ち、真珠のような歯が擦れ合う軋りが響く。
指は鉤のように折れ曲がって床を掻きむしり、爪先の指は内側に巻き込まれた。
壮絶な苦痛は莫大な快感となって少年を灼き尽くす。
何度も何度もショートした少年の脳から煙が出ても不思議ではなかった。

「∅∀$Д───Щもおおっ、ア℧⋚±ℏ♂ウイイッ£‰Ĉθおお───おψηこれっζЙヒアアアッ!$ДЩ死ッИÅ£殺さっĈθШ────БфИÅ£魔、$Д羅ッ!∅∀くっ$ДチンĈポッθШБオマĈθШンコッ£‰もうっ!ヒィ⊊≧♀焦げфИÅ痺れИÅる灼けД砕っけっψηるアアБфИア───ッ⊊≧♀許しっ∅∀$ふむむうッ!あфИがっ!」

ゲインコントローラーのダイアルがいっぱいに回された時、少年の腹筋に瘤のような隆起が浮かび、青白いアークがロッドを咥え込んで限界まで勃起したペニスに絡みつく。
瀕死の蝶が床で羽根を叩くような、まるで四肢をもがれた昆虫のような。

「魔羅が欲しいかい?キラちゃん」

突然、スタジオの電源が落ちた。





<Kira is happy. More than anyone in the world>

漆黒の、完全に無音のスタジオのディスプレイには虹色のセル・オートマトンと「プロビデンスの眼」が遊弋していた。理性のクラス1から混沌のクラス4。
他の電源が全て落ちているにも拘わらず、無遠慮に、さりげなく輝く1024×768。

「なんだってんだ?なんでPCだけ電源生きてるんだよ。マジックか?」
姿は見えないが、焦燥に取り憑かれた声はマネージャー。それに答えるのは監督。
「どっかで揮発してなきゃいいんだけどな……」
「あのね、流星さん。これはビジネスなんだからこんな事困ります」
「んな事言ったって、俺らにわかるかよこんなの。アンペア食ったわけじゃねえし関係ねえ」
「するとスタジオさんの責任ですか?これ、痛いことになりますね」

<Kira is loved by everyone. More than anyone in the world>

「なんなんですか、このコンピューターは。何を言っているのですか」
ブルックス・ブラザーズの若い男は明らかに苛立っていた。
「英語、読めねえの?キラちゃんは幸福だってさ」
監督の言葉を追うようにマネージャーの声が響く。
「えっと、キラちゃんは世界中の誰よりも愛されてる、だってさ」
「今回の『セックスドール・キラ』のプロジェクトには大きな資本投下をしているんです。頓挫させるわけにはいきません」
「だっからあ、そんな事知った事じゃねえって」
「とにかく。今集められるデータを全て引き渡してください。後の編集、制作、広告や販売の計画をですね」

<No good. Kira is a world loved sex doll. t is not a thing of a specific individual>

「くそっ!何を言ってやがるんだこのポンコツは」
「やんなっちゃうね。キラってセックスドールはみんなの物だってさ。独り占めは駄目だって」
「とにかく、データを。データ、何処ですか。カメラの中ですか」
「三台あるカメラのデータはトーゼンPCの中に決まってんじゃん」
「なんですと!このポンコツの中に。ヤバい。早く回収しないとっ」

<It is already late. Data has already been copied to DCs all over the world>

「あははははっ、そりゃいいや。俺もそっちの方がいいや」
「何が起こったんだコルア。何を笑いよるねんおどれわっ!」
「もう世界中のスタンダードになったんだよ、キラちゃん」
「このっ、この化け物コンピューターはなんやねんっ!たたき壊したるっ」

<I am OKUTO. Champion of the electronic world. It's artificial life>

「って事は、まあ平たく言うとウイルスだね」
「あのさ、OKUTOさん、制作者として当然の権利を主張していいかな」

<Let's listen to your wishes>

「クレジット、入んない?」



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