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幽霊と一緒
【コメディ その他小説】

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幽霊と一緒 〜登校編〜-4

「で、二人はどんな関係なんだ?」
と蒼氷が言った。なぜこいつはこのタイミングでその話をするんだ?
「一つ屋根の下で生活を供にする関係だよ」
疾風がそう言った瞬間零は(終わった……)と思った
「へ、へぇ〜……そうなのか」
冷たい視線を零に向ける蒼氷。
「アハハ冗談だよ」
手をパタパタ振りながら笑う疾風。
「じゃあ本当は?」
ここは疾風より先に答えた方が状況を有利にすると確信した零はとっさに口を開いた
「遠い親せ…「契約者の仲だよ」……!!」
不覚にも疾風に答えられてしまった。しかも真実百パーセントで嘘偽り一切なし……。
「やっぱりそうか」
「え、知ってたのか?」
意外な反応に聞き返す
「冗談だ。幽霊なんているわけないしな」
実際ここにいるのだが蒼氷が知るはずもなかった
「信用してないね?」
真面目顔で蒼氷に問いただす疾風。いきなり信じるってのは無理だ
「ハハハ、なんなら証拠を見せてみろ」
そう蒼氷が言うと疾風は何か準備をし始めた。まだ消えるか飛ぶかはわからない「やめろ」
止めようと零が疾風の頭を叩く 
バタッ 
「あ」
「お」
疾風がバタリと倒れてしまったので二人は驚いた。特に零がびっくりしている。「………」 
「…………おい零」
「………」
零からは返事がない 
「おい」
「………はっ」
やっと我に返る 
「どうする気だ“これ”」蒼氷が疾風を指差しながら聞いてくる。物扱いなのが失礼な言い方だ
「とりあえず片付けるか」「どこに?」
零がゆっくり首を曲げ“ある物”に視線を移した
同時に蒼氷も目を同じ方向に向ける
「掃除ロッカー?」
「他にないだろ」
二人の視線の先には掃除用具が入ったロッカーがあった。
「本気か?」
「冗談では言わないだろ」「保健室ってのは無いのか?」
蒼氷が言うとおり保健室に連れていくなら安全は保障される。
「保健室は遠いしロッカーで我慢してもらおう」
「……仕方ないか」
二人は疾風を引っ張りロッカーに詰め込みだした。周りの生徒達が「なんだなんだ?」と詰め寄ってくるが二人はまったく気にしない「しかし意外と入らないものだな」
乗り気ではなかった蒼氷が全力で取り組んでいる
「今だ!」
零はそう言うといきなりロッカーの扉を閉め
「さて授業が始まるな」
と言い何事もなかったように戻っていった 
((何かあったのか?))
とクラス一同が思ったが誰一人零に聞く者はいなかった。

無事一日の授業が終わり零が帰ろうとすると蒼氷に止められた。
「何か用か?」
「掃除だ」
面倒なことこの上ないが当番制であるためサボるわけにはいかない
「さっさと終わらせるか」と零が言いながら掃除用具のロッカーを開ける。
「ぜ〜ろ〜」
ロッカーの中には疾風がおりかなりキレていた
「なんだまだいたのか?」「お前たちが無理矢理入れたんだろうが」
疾風はロッカーの中から文句を言っている。すると蒼氷が笑顔で
「どうでも良いから邪魔なんでどいてくれ」
と言った。


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