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処女がレイプされてもめげずにスケ番になる話
【制服 官能小説】

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第1話-2


「沙耶香さん」

 すっかり卑屈になったヨウコが声を掛けてくる。

「その格好もお似合いですけど、長いスカートには興味ないんすか?」

 黒に近い紺地の冬服のセーラー服に身を包んだ沙耶香は都会的センスで短めのスカートに黒いストッキング。
 田舎町では目を引く格好だが、既に開き直っている沙耶香は気にしていない。
 艶やかな自然な黒色のロングヘアと化粧っ気が無い顔は一見、不良グループには見えない。
 成り行き上一緒にいるが、姿形や嗜好などは全く染まる気はなかった。
 むしろ内心未だに憎悪していたと言ってもいい。

「そんなださい格好できない。あんたこそ、いつまでそんな格好してんの?」

「えっ、そうスか? 代々伝わってきたこの格好、イケてないすか?」

 ロングスカートに手を突っ込んだまま、ばさばさと広げる。
 スカートだけでなく、軽くカールさせた前髪やシャドーの強いメイクなど、どうみても昭和のセンスであった。
 元々いた街ではまずありえない格好に、日頃から「ああはなりたくない」と心底思っていた。

「まぁ、あんたがいいんならいいんじゃない?」

 別に親身にセンスを指導してやる気も無いので、軽く流してしまう。

 そんなやり取りをしていた放課後、人気の無い校舎の一角。
 たまり場に二人でいるところに近づいてくる人影が視界に入る。
 その大きな体躯と荒っぽい動きは体育教師の猪熊であった。

 目をつけられて何度か衝突したことがあるヨウコは自然と身構える。

「お前ら。こんなとこで何してる? タバコでも吸ってんのか?」

 挨拶代わりの諮問。
 いつものことである。

「やってねーっすよ。猪熊センセイこそ、アタイら相手にしてないで真面目なボクちゃんたちの面倒みてた方がいいんじゃないすか?」

 ヨウコが敵意をむき出しに返す。
 これもいつものことであったが、それを受けた教師の回答だけが常とは異なっていた。

「ふん。いつまでもそんなのが通用するとは思わんことだな。……東条」

 いつの間にか不良グループの一員になっていたが、明らかに一人だけ雰囲気の違う自分の扱いを判じかねていたのであろう、今までは干渉してくることは無かった。
 しかし今日は異なるようで、標的を窺うように視線を送ってくる。

「今までお前とはゆっくり話したことがなかったな。……指導室に来い、一度しっかりと教育してやる」

 とうとう自分も呼び出されたらしい。
 しかしはなから素直に聞く気は無い。

「はーい、後でいきまーす」

 と無視する気満々で返す。
 その態度を予想していたのか、全く動じることもなく猪熊は懐からイヤホンを取り出すと差し出してきた。

「ふふ、まぁこれを聞いてくれ。お前の進路に関わる大切なことだ」

 想定外の対応に訝しさの混じった視線を送る。
 気のせいか、むさくるしいジャージを着た角ばった顔は勝ち誇っているような愉悦が浮かんでいるように感じた。
 その様子に不審をもった沙耶香は警戒心を露にしながらも近づいてイヤホンを手に取る。

 そして耳につけてから聞こえてきたのはまさしく絶望そのものであった。

『んんんーーーーっ!……んぐぅ!んんーー!』
『もっと突っ込んでやんな! 可愛い転校生をちゃんと歓迎してやんなよ!』
『こんなマブイ女抱けるなんてサイコー! ヨウコ、よくやった!』
『あはは、ほらほら、みなよ! こんな綺麗な子のあそこも血だらけだとえぐいねー!』

 それはまさしく自分がレイプされたときの声。

 一瞬で蒼白になった沙耶香は固まる。
 猪熊は満足そうにイヤホンを外すと、

「どうだ? 来る気になったか?」

 と獲物を確保したハンターの優越感を言葉に響かせた。


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