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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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開花-4

人気もなくカラスの鳴き声だけが鳴り響く静かな公園。私と祖父はゆっくりとした足取りで心地の良い風に当たる。

「…そっかぁー、今日も何事もなかったか。」
「うん。」

この日も学校ではただ授業を受け、給食食べて、休み時間も体育館でスポーツをしたり誰かとお喋りをするでもなくただじーーっと本でも読んで過ごしていた。

「私、どうなっちゃうんだろ。」
「んー。」
「もし、このまま誰とも付き合えずこのまま夢や夢中になれるものも見つけれず3年間過ごしたら!」
「………。」
「ううん!高校を卒業しても今のままだったら何を目指すでもなく適当な大学に入ってそれで、私は、私はっ!」
「落ち着きなさいっ!」
「お爺ちゃん…。」

私を制すと、しゃがみ近くに咲いていた白いつぼみを見つめる。

「今のお前はこの白いつぼみと同じだ、引き籠って何事にも消極的だ。」
「……。」
「けど必ず開花する、美しく素晴らしい花へとね。」
「お爺ちゃん、でも…。」
「大丈夫、お前なら必ずなれる!優しくて人の気持ちを思いやれる、今は孤独で辛くてもいずれはかけがえなのない友を見つけ、最愛のパートナーと出会い、裕福で素晴らしい人生が待ち受けておるだろう。」

その重くも深い言葉、その言葉通り私は稲葉巴、小鳥遊風馬という大切な人達と会えて。


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