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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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驚愕すべき正体-4

そんな若菜を見越してか、涼子は若菜を見つめながら言った。
「さっきも言った通り、私は自分の意思で殺人を犯したの。若菜ちゃんにはいいきっかけを与えて貰ったと思ったし、あの時の私は間違いなく湯島武史と渡辺麻耶は殺そうと思ってた。私が若菜ちゃんの話に乗ったのは私の意思。若菜ちゃんには関係ないから。」
若菜はごめんなさいと謝る他なかった。

さて核心に迫る話はこれからだ。問題は誰が湯島武史一家らを殺害したかと言う事である。諭し合いは一旦置いておき、いよいよ晴れ始めた霧の中に足を踏み入れる。
「涼子さん…、湯島武史一家と渡辺麻耶を殺害した本当の犯人は…誰なの…?」
ずっと若菜の胸に引っかかっていた違和感であった。その言葉を口にしても何故か胸の支えは取れなかった。むしろ涼子にその言葉を発信してしまった罪悪感を感じた。

涼子はその名前を口にする事に躊躇いを感じているようであった。空を見上げたり足元に視線を落としたりし、苦悩する姿を見せていた。そして足元に落としていた視線を上げ、一瞬海を見つめた涼子は若菜の方に顔を向け、ゆっくりと言った。

その名前を聞いた瞬間、若菜に何とも言えない程、大きな衝撃が襲った。
「海老川…優里…」
「えっ…!?」
若菜の想像を遥かに超えた名前であった。むしろ想像すら出来なかった。海老原優里…、その名前を聞いた瞬間、この事件の複雑に絡み合う糸が綺麗に解けたような気がした。

「まさか…」
信じられない名前に若菜は言葉に詰まる。涼子の言葉には嘘はないようだ。湯島武史一家と渡辺麻耶を殺害したのは間違いなく海老川優里なのだろう、そう思った。

「同じレイプ被害者として痛いほど彼女の気持ちが分かった。現に彼を殺害しようとしていた意図まで同じだった。私は彼女を警察に突き出す事なんて出来なかった。彼女は別に警察に言っても構わないと言ってた。」
涼子が心苦しそうに言葉を口にする。


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