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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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従兄妹と嫉妬-1

「学校祭まで後三日だね。」
「うん、楽しみだ。」

クラスでどんな催し物にするか皆で頭を捻った、それは少々苦労もしたけれど何だかんだ言って楽しいものだ。

「確か一条君は巨大迷路だって。」
「迷路になったの、彼が?」
「違うよぉー、幾ら一条君でもそこまで馬鹿じゃないよー。」

…あぁ、多少は馬鹿だって日々思ってるんだ。

彼はどうやら巨大迷路の案内役をするそうだ。迷路は教室の窓から下に配置されていて参加者がゴールが分からずギブアップした時に合図を送って上の窓からメガホンでゴールまで指揮する役割のようだ。

「ちゃんとやってくれるかなぁー。」
「うーん、案外寝てたりして。」
「それならまだ可愛い方だよー。」
「と、申しますと?」
「ゴールへ案内する、と言いながら悪戯に違う方向に人を歩かせたりして。」

彼ならやりそうだ。

「巴ちゃんはお化け屋敷をやるそうだよ。」
「凶悪な妖怪の元締めか…。」
「魔王のような顔でニヤついてやる気満々らしくて。」
「どんな衣装を着るの?やっぱ元締めだし、特殊メイクに本物顔負けの血を染めて兎に角とてつもない恐ろしい姿で。」

元締め決定かい。

「話し合った結果、どうやら普段着で行くそうで。」
「あぁー成る程!」

あっさり納得してしまった、本人いたら怒るぞー。

「かく言う僕らは二人で執事&メイド喫茶だもんね。」
「そうそう、私が執事服着て、君がメイド服で。」
「……はぁ、普通逆なんだけどね。」
「風馬君のメイド姿💛」

想像を含まらしたらデレデレしてきた。

「…一体どんなお祭りになる事やら。」
「クラスメートのお母さん方が君の姿にメロメロになって体を吸われて。」
「座れるってなんだよー、もぅー。」
「でも、風馬君が他の女の人に目が釘付けなのはちょっとやだなー。」
「若葉ちゃん…。」

そんなこんな話しをしながら下校をしていると、信号の向こうから。

「……、っ!おーーいっ!!」

私の姿を見つけ、大声で叫び大きく手を振る一人の男性が。

「あれは、一兄?」


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