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人類ポニーガール化計画
【調教 官能小説】

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第30話『国内の村で発見!こんなところにお馬さん』-1



 12月○日。

 入所式は来週らしい。 あたしは施設の下見を兼ねて、お姉ちゃんと2人で見学にいった。 ちょうど、今月本国(ニホンのこと)からこっちに搬送したての軍馬候補生たちが、広場で入所式をしているところだった。 久しぶりに見る真っ黒な髪……こっちにも黄色人種や髪が黒い人はいるけれど、彼女たちは一目見て別種の黒髪だ。 真っ黒で、艶々して、ささくれ何てどこにもない。 肌も、黄色人種、イエローモンキー、バナナ女みたいに散々バカにしてきたけれど、とんでもない。 ほんのり黄ばんでる方が、真っ白よりも余程健康的に見える。 どの馬もスタイルは申し分ないし、眼つきだっていかにも賢そうだし……全ての面で圧倒される。 

 あたしも、あたし同様全国から選ばれた同年代の女の子達も、来週にはアソコで入所する。 比べてしまえば随分見劣りするだろうけど……それでも精一杯するしかない。 

 ぼんやり眺めていたら、1人ずつ檀上に登って宣誓を始めた。 『調教師様に全てを捧げます』『本日より言葉、自覚、過去、名前、その他すべてのヒトとして過ごした記憶を捨てます』『理想の軍馬を目指し、細胞1つに至るまで徹底的に躾けてください』……ここまで聞こえてくるなんて、あたし達より小柄なくせに、すごい肺活量だ。 感心する。
  
 一番最後に壇上に登ってきた人は、ちょっぴり長く自己紹介していた。 ニホンの『ヒョウゴ第二学園』から派遣された在学生らしい。 本名は【AZ003HH1454】、在学中は【A5番】といって、インターンシップで軍を志望したそうだ。

 『みなさんと異なり、騎兵を目指す一環として、軍馬を経る過程にあります。 騎兵になるためにはこの中で最も優秀な軍馬と認められなくてはなりません。 みなさんからすれば見苦しい存在でしょうが、どうか同室、同伴の労をとっていただけるよう、伏してお願い申し上げます』

 みたいなことを、誰よりも大きな声で宣(の)べていた。 どうも、同じ軍馬候補生にも色々区分けがあるらしい。 あたしはどうだろう? そもそも軍馬じゃなくて、露馬候補生なわけだから、同じ土俵じゃないけれど。 あたし達にも先の展開、つまり、露馬になって、軍馬になれたとして、その先にレールはあるんだろうか?? とまれ、今のあたしにとって1ランク上の、軍馬候補生の挨拶を見れたことはラッキーだ。 あたしが来週挨拶するときには、最後に挨拶した彼女みたいに、大きな声で堂々と、胸をはって挨拶しよう。



 ……。


『対人口比一定率ウマ居住法』

 都市、街、村の区別なく、人口が50名を超える集落には『最低1頭以上』『割合にして3パーセント以上』ウマを飼育することが義務付けられる。 集落のウマは基本的に集落全体の公共財として扱い、公共の福祉のために活用する。 ウマは総督府から派遣され、2年単位で交換するが、交換時まで集落はウマの肉体を管理する。 怪我、病気、劣化は認めるが、修復不可能な損壊をおった場合、ウマの交換は認められず、引き続き同じウマを管理すること。 また、ウマが脱走、事故によっていなくなった場合、集落は1頭の新馬を供出する。 なおウマは原則として昇格機を逸した『裸馬』が与えられるが、無事に集落に貢献した場合、次の派遣時は『裸馬』から『露馬』に昇格できる。





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