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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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美しい知能犯-7

歩美からすれば食事中、ずっと緊迫感を漂わせていたマギー。無言で食事を終えた。マギーに合わせたのかほぼ同時に食事をし終えた歩美。セットのオレンジジュースを飲み干すとすぐに話し始めた。

「柳沢智也と沢口研二は今、塀の中。あなたにはどうする事も出来ないし、一応罪の罰は受けてる訳だから多少なりとも納得してるとこもあるでしょ?でも植田卓郎だけは罪を償いもせずに今ものうのうと生きている。あなたは絶対に許せないはずよね?正直言って植田卓郎は私達のターゲットでもある。あなたが罰を与えようが与えまいが、私達は罰を与えるつもりなのよね。でもそうしたら植田卓郎に復讐する事だけを考えて生きていたあなたに悪いじゃない?だから一応あなたの意思を確かめに来ただけ。」
「…」
「始めはあなたを私達の仲間に引き込もうとしたんだけど、それはやめたわ?」
「どうして?」
「だってあなたは上原若菜を尊敬してるし、最近はずっと共にしてきた。警察からしたら悪の私達に寝返る可能性はないと思ってるし、罰を与えたいと言っても、以前だったらそれが殺害だったんでしょうが、上原若菜と接してあなたはきっと変わった。刑事としての罰を与えるにとどまる可能性が高いと読んでるわ?」
「…」
「私はね、上原若菜を尊敬してるの。全ての女の味方だわ、彼女は。女の敵の性犯罪者撲滅に全力を注ぐ彼女を心から尊敬してる。確かに私達はテロリスト、彼女は正義。でも志は一緒。憧れるわぁ、彼女に。」
見た限り、嘘はないようだ。テロリストでありながら刑事を尊敬すると言う白川歩美はやはり謎めいた女性に感じた。

「ただね、憎悪ってそう消えるものじゃない。あなたの被害に遭った友達を思う気持ちは痛いほど分かる。だから私達の仲間に引き込もうと思ってないけど、まずはあなたに選んでもらうのがいいかなって。私達が罰を与えていいか、それともあなたが決着をつけるか…。あなたが自分の手で植田卓郎に裁きを下したいなら私達は大人しく見てる。殺そうが逮捕しようが、あなたの意思を尊重する。でも刑事を続けたいなら私達に任せた方がいい。きっと奴と対面したら逮捕だなんて冷静にいられる訳がないから。」
「…」
「刑事を辞めてもいいなら自ら裁きを、刑事を続けたいなら私達に任せる…、明日の夜、電話するわ?それまでに決めてちょうだいね?」
そう言っ白川歩美は立ち上がった。
「お会計は置いておくわ?じゃあね、マギー♪」
白川歩美はウィンクして去って行った。

「確かに不思議な人…」
マギーはそう呟いた後、ある物を大事に紙にくるんでポケットに入れた。刑事を続けるか、辞めてもいいか、既に決めていたはずであったが、マギーは植田卓郎の事を考えるとその決意は大きく揺らいだのであった。


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