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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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美しい知能犯-10

展開の速さについて行けないマギー。まだ東京刑務所での2人の自殺の詳細さえ不明な状態での植田卓郎殺害の連絡にマギーは改めて性犯罪者に対する白川歩美の執着心に驚きつつも恐怖さえ覚える。

若菜から電話が来た。
「マギー?」
若菜の言いたい事は分かった。マギーはまだ植田卓郎殺害による動揺を隠し切れない状態で口を開いた。
「大丈夫です。私ではありません。」
若菜は少しの間を置く。それはマギーが不死蝶の誘惑に負けなかった事への安堵の時間であった。
「うん。で、植田卓郎殺害の犯人は?」
マギーは席を外し人気のない場所を探して会話を続ける。
「恐らく白川歩美だと。昨日、彼女に会いました。」
「本当…?」
「はい。」
マギーは昨夜の事を包み隠さずに話した。
「それで私は今朝、断りの電話を受けました。」
「そう。マギー、良く正常な判断をしたわね。」
「もし植田卓郎を殺しても憎悪感は消えないし、加奈が帰ってくる訳でもありませんから…。」
「うん。」
信じてはいたが、マギーに自分の教えがちゃんと伝わっていた事に胸を撫で下ろす。
「じゃあ例のものは…?」
「手に入れました。今鑑識に回している所です。急いでやって貰ってますが、明日以降になると。」
「分かったわ。じゃあ結果が出次第連絡してね?」
「分かりました。」
そして若菜は最後に言った。
「マギー、愛してるよ?」
突然の意外すぎる言葉にマギーはドキッとした。若菜はマギーの返答を待たずに電話を切ったのは、ちょっと照れくさかったからだ。

面パトを運転する華英の隣に座り電話を切った若菜。
「一回り大きくなったわね。」
若菜は嬉しそうな笑みを浮かべた。
「マギーさんですか?」
「うん。マギーは自分の闇に打ち勝った。これからどんどんいい刑事になる。あ、華英ちゃんと合うかも知れないわね。」
「私ですか??い、いや…まだ誰の役にも立てませんよ。でもマギーさんは美人なんですよね??」
「まぁね、私の次の次ぐらいかな♪若さでは敵わないけど、私に言わせればまだまだ子供だけどね!」
「…」
「なぁに??」
「い、いえ…。ま、まぁ役には立てないけど、美人刑事コンビといわるだけの自信はありますけどね♪」
「アハッ、言うよね〜!」
若菜は肘で華英を突いて冷やかした。

(今の私だったら先輩とコンビを組んだら美人刑事コンビって有名になる自信、あるなぁ!ニヒヒ!)
若菜新人の頃、静香と若菜のコンビ名は周りから美女と子豚と言われていた。いつか美人になってそう揶揄した人らをギャフンと言わせてやると思って来たが、その頃を思い出し、若菜の気持ちは温かくなったのであった。自分が先輩と言う立場になりどんな気持ちで後輩を見ていたのか、最近ようやく分かって来たような気がした。


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