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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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私だから伝えられるコト-3

「吉川君とさとみちゃんからは?」
「今のところ白川歩美らしき人物は見当たらないとの事です。さっき連絡してみたんですが、ちょっと繋がらなくて。」
「そのうち電話してくるでしょ。(ははん、ヤッてるわね、今♪)」
ピンと来た若菜。あえて暗黙する。
「て事はあまり進展はないって事ね…」
「はい。もうこちらを調べても何も出てこないと思いますが…」
ここに来て吉川とさとみを千城に戻し、若菜までが戻って来て白川歩美を調べている事に、無駄足なのではないかと感じた結衣。
「きっとねー、白川歩美はここにいるわ?私が重要だと思った場所に必ず彼女は現れてるから。きっと今、私と同じ空気を吸ってるはず。この一連の事件において、やはり千城が1番重要なポイントだと思うのよね。特に城南。湯島武史が築いてしまったレイプの聖地。全ての理由は城南にあると私は睨んでる。」
「湯島武史…。」
「そう。伝説ってのはね、肉体は滅びても魂はいつまでも生き続けるものなのよ。それに誰かの手によって伝説は語り継がれ、引き継がれて行くもの。城南をレイプの聖地…、湯島武史が死んでもなおその火を消さぬよう守り続ける者がいる。今のところそれがサーガ。そのサーガを消そうとしているのが不死蝶、白川歩美とその仲間って事になる。」
「不死蝶は私たちの仲間なんでしょうか?」
若菜は少し沈黙する。
「仲間ではないわ?テロリストだからね。でも志は同じ。レイプを憎んでいると言う事は、ね?不死蝶のリーダーはレイプ被害者の可能性が高い。私はれされた事はないけど、している事は昔の私と変わらない。憎しみに支配され殺人を犯そうとしている…、いや、すでに犯してる。だからある意味他人とは思えない。親近感すら感じる。テロリストは悪…、だけど全くの悪には思えないのよね、不死蝶なるグループは。」
憎しみから田口徹を殺害する事だけを考えて生きて来たあの時の自分を思うと、不死蝶の気持ちが痛い程分かるし、共感すらしてしまう。しかしそれは間違った考えである。若菜は不死蝶を捕まえたいと言うよりは、不死蝶を救いたい…、そんな気持ちの方が強かった。

「この事件は絶対に湯島武史と何らかの関係がある。私は田口事件で捜査して来た時にいくつかの違和感を感じた。それを確かめる為に私はここに戻って来たの。それとは別に迷える魂を救う為に、ね。」
「迷える魂…?」
「ええ。まずはその迷える魂を救いに行ってくるわね?」
若菜はそう言って県警本部を出て車を走らせたのであった。


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