オマケ：【Ｏ−ＣＬＵＢ】製品開発奇譚-1
オマケ【【Ｏ−ＣＬＵＢ】製品開発奇譚】
ウルトラレディ＝ユウキ・マミが活躍する２１世紀中頃では、世界はより近く、より狭くなり国際結婚が常態となっていた。そんな社会変化に伴い、日本に於いても戸籍に記載する氏名をローマ字で登録することが可能となり、その影響もあって、氏名は日常的に片仮名かローマ字で表記されるようになっていた。
しかし、今から記す話は、そんな近未来のことではない。ユウキ・マミの母親、ユウキ・ユイ（旧姓大野優衣）が、この世に生を受けて直ぐのこと。まだ氏名の表記が漢字を用いることが一般的だった頃にまで話は遡る。
「恵子ちゃん、ちょっと研究室に来てくれる」
ユウキ・マミからみて曾祖母に当たる桜井美弥子が、研究室から顔を出して階下にいる娘の恵子に声をかけた。
「はーい」
恵子が恋人の大野新司と結婚をし、新たな新居を構えてから、恵子の使っていた部屋は、美弥子が代表を務める【Ｏ−ＣＬＵＢ】の研究室になっていた。
壁の棚には大人の玩具がズラリと並び、その中には恵子が結婚する以前、寝込みを襲った者達が残した卑猥な置き土産も多く陳列されていた。
【Ｏ−ＣＬＵＢ】で開発する製品を考える時には、そんな玩具が多く飾られた恵子の部屋が自然と使われるようになっていた。女体の反応を観察するのに、色んな道具が直ぐに使えると便利だからだ。
こうして結婚以前は【恵子のオナニー部屋】と称されていた部屋は、いつしか【Ｏ−ＣＬＵＢ】の研究室になっていた。
そんな大人の玩具を見る度に、寝込みを襲われてヒイヒイ喘いでいた頃を懐かしく思う恵子だった。
『恵子ちゃんだったら、いつでも家に来て犯してもいいのよ』
ある日の乱交のこと、参加者が多すぎたことで、恵子とできなかった者もいた。それを残念がっているのを見た美弥子が言った言葉だ。
冗談だと思ってその場は笑った恵子だったが、カリスマの言葉は重かった。
以降、【Ｏ−ＣＬＵＢ】のメンバーの多くは、仕事の行き帰りは勿論のこと、仕事の途中、はたまた飲んだ後の〆に犯しにくる者もいて、恵子の淫部は乾く間も無いほど湿りっぱなしだった。恵子がそれを歓迎していたのは言うまでもなかった。
勿論、結婚してからもそれは続き、恵子は新居でも、入れ替わり立ち替わり複数の男に犯され続ける幸せな新婚生活を日々送っていた。
夫の新司は、母親の瞳か、誰かが連れ込んできた女の尻に腰をぶつけながら、妻が淫らに喘ぐ姿を楽しんでいた。
こうして結婚前から恵子の淫部は【Ｏ−ＣＬＵＢ】のメンバーには２４時間フルオープンになっていた。しかしこれはそんなに長くは続かなかった。この時からしばらくした頃、増え過ぎたメンバーのセックス待ちの行列が終始家の前に発生する事態となったため、この制度を廃止せざるを得なくなるのだ。
さて、研究室に在るのは大人の玩具ばかりではなかった。資料と称したエロ本が本棚に収まりきらずに、床にも高く積み上げられていた。美弥子に呼ばれて研究室に入った恵子は、昨日より増えている本を見て開口一番に言った。
「もう、お母さんたら、エロ本ばかり集めてどうするつもり！床が抜けちゃうでしょ。大体ペーパーなんて時代遅れよ。おまんこ画像が見たかったらネットで見なさいよ」
ベビーシッターに優衣を託し、毎日新居から実家兼【Ｏ−ＣＬＵＢ】本部に通ってくる恵子だったが、自分の使っていた部屋に、日々増え続けるエロ本に呆れ返っていた。
「なに言ってるのよ。これはお母さんが子供の頃に流行った本で、今では手に入らない貴重品なのよ」
美弥子の【Ｏ−ＣＬＵＢ】での夢の一つは、エロ本専門の図書館を開くことだった。本を閲覧し興奮した見知らぬ男女が直ぐにセックスができるように、閲覧スペースにはベッドも置くつもりだ。集めたエロ本をオカズに、日々オナニーをする美弥子の構想はどんどん広がっていった。
「これってビニ本てヤツでしょ。レース越しにおまんこが写ってるだけじゃないの。どうせなら、こっちのモロ出しの裏本だけにしなさいよ。それなら数もグッと抑えられるじゃない」
【ビニール本】所謂ビニ本は、ビニールに包まれて店頭で中が見られないような販売形式をとったエロ本だ。摘発逃れなのかモロに見せるのではなく、薄い布越しに淫部が透けて見える配慮が為されているのが一般的だった。