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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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暗黒面には落とさない-3

夕方になるとタイミング良く杉山がマギーを食事に誘いにやってきた。若干恥じらい気味のマギーが少し可愛らしく思えた。それ以上に杉山は落ち着かないだったが…。若菜に頑張って!と見送られ、何をですか!?と答えて帰って行った姿が印象的であった。2人を見送ると若菜の隣に杏奈が座る。

「いーわねぇ、若いって。私達にはもうあんな初々しい気持ちなんて持てないもんね?」
「えー?私は誰かにご飯誘われたらドキドキしちゃいますよ?」
「アハハ!ないない!そんな乙女心、とっくにどこかに忘れて来たでしょ?」
「確かに♪誘われた時点でヤル、ヤラないの話だもんね!この人どんなHな事するんだろ、みたいな!」
「とか言って、そんなプレイガールな訳でもないでしょ?若菜ちゃんは旦那に一途なオナ好き女なんだからね!」
「オナ好き女って言われると、何かなー…」
頭をかく若菜を杏奈は笑う。

「若菜ちゃんも休んだら?そのうち倒れちゃうよ?」
まともに休んでいない若菜を気遣う杏奈。田口を追っていた頃の若菜を知る数少ない人間として、もう同じ過ちはしないと分かってはいても若菜を心配する。
「仮眠はとってるから大丈夫ですよ。それにどんなに神経すり減らしたとしても2度と人は殺さないから♪」
そう言った若菜についつい笑みをこぼす。
「それ、笑えないって。」
「笑ってますけど?♪」
そんな若菜の様子を見て安心する。

「でも今回は難しいわね。前は田口徹が犯人だと分かってたから田口を追えば良かったけど、今回はサーガを追うと共にまだ実態の知れない相手を追わなきゃならないからね。フレアも絡んで来てるし。」
若菜の表情が締まる。
「田口の事件では田口にしか目が行かずに田口を捕まえれば事件は全て解決だと思ってた。でも田口が巻いたいくつかの芽が今回花を開かそうとしてる。もしあの時に全ての芽を摘んでおけば、今回の事件はなかったかも知れない。標的を1つに絞るのは危険。もし不死蝶がテロを起こしたと断定して捕まえられたとしても、もし不死蝶が誰かの犯行の身代わりとしてわざと捕まったとしたら本当の犯人は何食わぬ顔で私達の隣で生活している事になる。現在は不死蝶が同時多発テロを引き起こした可能性が非常に高いと踏んで捜査してるけど、サーガやフレア…、それにノームの深野にさえ疑いを持って捜査はしなきゃいけない。警察は昔から冤罪誤認逮捕を繰り返して来た悪しき過去がある。ミスはミスで認めなきゃダメ。捜査と供述の矛盾はちゃんと向き合って不明な点は解明していかなきゃ真実は見えて来ない。犯人じゃない人が犯人に仕立て上げられるなんて笑止千万。犯人が誤認逮捕にニヤリと笑って世の中をのうのうと泳いでいるのはもっと笑えない。罪を犯したら罪を償う。当たり前の事だけど、私は出所以降、真実を証明する素直な警察官でありたい、そう思ってる。」
「うん。」
杏奈は若菜の信念に対して返せる言葉が見当たらなかった。しかしそれが本来の警察の姿である…、そう感じる。


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