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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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消えたサーガと白川歩美と協力者-7

有佳の話を聞いた後、若菜はNFP中止を訴えてから胸の中にずっと抱いていた気持ちを有佳に伝える。
「私は顔を変えて、新たな人格を宿してのNFPは危険だと感じたの。近藤君のようになってしまう危険性が誰にでもあると感じたから。有佳ちゃんのメイク力、本当に凄いと思うし、屈強な精神の持ち主なら捜査に絶大な効果をもたらしてくれる物だと今でも信じてる。私はNFP中止を訴えたけど、でもあなたのメイク力を否定した訳じゃないの。あなたのメイク力を生かせる程我々の能力が低かったって事なの。それを分かって欲しい。」
あのような形でNFPを終わりにした自分が有佳を傷つけたのではないかとずっと気にしていた若菜はそれを伝えた。すると有佳はこの日初めて穏やかな笑みを浮かべる。
「大丈夫です。私、若菜さんのそう言う気持ち、理解してますから。」
その言葉に若菜は救われたような気がした。
「若菜さん、私はきっと犯罪に協力してしまいました。覚悟は出来てます。遠慮しないで下さい。」
スッキリしたような表情を浮かべる有佳。むしろ犯罪に協力してしまった自分を早く若菜に気づいてもらい、こうして会いに来てくれるのを待っていたのかも知れない。
「有佳ちゃんは別に逮捕して身柄を確保しなくても逃げない子だと思ってるから、そんな事はしないわ?それより捜査に協力してくれてありがとう。」
「えっ?で、でも…」
若菜はわざとらしく髪をかき上げながら言った。
「私、今、警視総監でしょ?だからさー、個人的な見解で勝手に逮捕とかできないのよねー。忘れなかったら他の刑事に相談してどーするか決めるから、それまで今まで通りお仕事頑張ってね。」
「えっ…?だ、ダメですよ、そんなの…」
「てか手錠持ってないし。刑事が手錠も持たずに歩き回ってるのがバレたらヤバイからね!」
有佳は呆れながら笑う。
「警視総監なんだか刑事なんだか分からないですよ?」
「まー、ガラじゃないわよね、警視総監とか。私の精神は生涯刑事。先輩やお父さんの背中をずっと追ってるからね。」
「フフッ、若菜さんらしいです。」
「でしょ?じゃあ本当は一緒にランチでもしてお喋りしたいとこなんだけど、テロリスト達がかまって欲しくて仕方ないみたいだから行くね?」
「ハイ。私は一生若菜さんを応援してませから。」
「うん。ありがとう。」
そう言って若菜は去って行った。
「カッコイイなぁ、若菜さんは。私も刑事になれば良かったなぁ…。」
若菜と一緒に仕事をしたい気持ちは今でも変わらない有佳であった。


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