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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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策士-8

「同時多発テロはサーガが起こしたものでは無く、白川歩美らが起こした可能性が高いって事か…。」
若菜が難しい顔をしてそつ呟いた。

「君が、サーガがスカイツリーを破壊して地上波を失うメリットが分からないと違和感を抱いた読みが当たったって事だな。」
中居が言った。
「ええ。サーガが女性らの辱める姿を万人の目に晒す事を阻止する為に白川歩美がスカイツリーを破壊したと見立てた方が、スカイツリー旅客機テロについては違和感はないですからね。」
「ああ、その方が自然だな。」
「白川歩美は一体何者なの?何の目的があるの?彼女がリーダー?それとも何かの組織に属する実行役?まるで分からない。」
「少なくともサーガの味方ではない…」
「だからと言って警察の味方でもない…」
警察はサーガの敵だが、テロリストも警察の敵だ。スカイツリーを破壊したのが本当に白川歩美なら、白川歩美は警察の敵だ。犯罪者である。本当に謎に包まれた存在であった。
「でもどうして警察があれだけ全力で追っても特定出来なかったサーガの居場所を突き止められたんだろ…。拉致されてた女性達から抜け道みたいな所から表へ出たと言う証言があったらしいけど、それはきっとサーガが警察に居場所を突き止められた時の為に用意してた隠し通路だったんでしょうけど、それまで把握していたって事ですよね?確かに田口徹もあの時隠し通路を抜けて我々警察をまいて逃走に成功した。それもサーガの策なら当然同じ手を使うはずだから隠し通路があったのは間違いないでしょうけど、何故それを白川歩美は把握できていたのか…。」
「不気味だな、白川歩美は。」
「はい。」
少なくともサーガの居場所を突き止めると言う観点から若菜は白川歩美に負けた事になる。しかし悔しくはない。ただどうして白川歩美が警察を超える情報を持っていたのかが気になって仕方がなかったのだ。

そんな時にある一本の電話が入った。
「あの、萬岸署の発表でと聞いたので電話したのですが、私、鮫山綾と申しますが…」
拉致されたなでしこジャパンの鮫山綾からの電話であった。今回の拉致女性からの電話に若菜が応対する。
(確かまだ拉致された女性達は浅霞署で保護してるはずなんだけどな…)
そう思いながら電話に出る。
「私、上原若菜と申します。鮫山さん、今回は…」
そう言いかけた時、思いもよらぬ言葉を耳にした。
「あの、ニュースであのサーガに拉致されて辱めを受けた1人として書かれてますけど、取り消して貰えませんか?全く身に覚えのない事で困惑してるのですが…。」
「えっ…?」
辱めを受けた事を世間に発信されるのが嫌なのかとも思ったが、鮫山の言葉を聞く若菜。
「あんな事があったんです、早く忘れたい気持ちも分かりますが…」
「あんな事とか、全く身に覚えがないんですけど。ニュースでは試合日にスタジアムで拉致されてあねサーガに色々されたとなってますが、私その日スタジアムにはいませんでしたから。」
「いなかった?」
「はい。と言いますか、行けなかったんです。私、試合の前日に部屋で寝ていたんですが、夜に誰かに拉致されて身に覚えのない場所に閉じ込められてたんです。閉じ込められてたと言っても酷い仕打ちをされた訳ではなく、数日間ここにいて欲しいと言われて、食事もちゃんと頂きましたし、監禁されたと言うよりはそこで数日間過ごしていたって感じでしょうか。私はきっと私のチームを試合で負けさせたい人の仕業かと思ってました。賭博かなんかで儲ける人らがいるのかなって。でも脅しとか全くなくて、ベッドはあったし不安ながらも読書をしながら過ごしてました。そうしたら急にさっき解放されてスマホを返されてニュース見たらこんな事になってたから…。これじゃまるで私が性犯罪に巻きこまれたみたいじゃないですか!だからお電話したんです!」
「…」
若菜は言葉を失った。
(どう言う事…?嘘ついてる?確かに鮫山綾はサーガに拉致されたはず。じゃあ今浅霞署に保護されてる鮫山綾は誰なの?この電話は浅霞署からしてるの?)
混乱する若菜は聞いた。
「鮫山さん、今どこに居ますか?」
「神戸です。」
「こ、神戸…?」
「はい。三ノ宮駅に居ます。」
「さ、鮫山さん、ちょっとそこに居てもらってもいいですか?今警察の者を向かわせますので。署で事情を聞かせて欲しいのですが!」
「分かりました。」
若菜は神戸署に連絡をして三ノ宮駅に刑事を向かわせた。その後神戸署から鮫山綾を保護したという連絡が入ったのであった。


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