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人類ポニーガール化計画
【調教 官能小説】

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第11話『平性教育委員会』-1


 10月○日。

 例の公開選考会の、3次選考があったらしい。 あたしは、もう正直言って見ているのが辛くって……ヨアンに誘われたけど、見に行くのは止めにした。 勉強していたら、夕方、ヨアンが家に遊びに来た。 チャイム越しでも興奮している様子が伝わってきて……話がしたいそうで、どうせ軍馬のことなんだろうと思ったら気が重かったけど、しょうがないから少しだけ話を聞いた。 

 選考対象は、今までと違い、実際に騎兵を乗せて色んな動作をテストしたそうだ。 腿を水平に上げながら行進したり、走ったり、ジャンプしたり、嘶(いなな)いたり……嘶きは、もちろん大声で恥ずかしい単語を叫ばされる。 そんな感じで一通りテストが終わり、約半数が合格。 残りは、声が小さかったり、途中で転んだりと、1つでもミスがあったものは全員不合格になったそうだ。 

 で、じゃあ何をそんなに興奮しているのか尋ねたら、1枚のチラシを見せられた。 そこには『騎兵募集【性別不問】』と書いてある。 ヨアン曰く、会場に来ていた全員に、このチラシが配られたらしい。 『身長160センチ以下』『体重60キロ以下』『教養に優れ』『市民としての自覚を持ち』『軍に忠誠を尽くす者』『若干名募集』等々、様々な条件が列挙されている。 恐る恐るヨアンの表情を伺ったとき、あたしには全部理解できた。 ヨアンは『騎兵』に応募するつもりだ――『軍馬』に乗る側の『軍人』に。 

 前から、ヨアンが『軍馬』を見る眼つきが、どこかギラギラしてる気がして気になっていた。 そりゃあ、スタイル抜群な美人がウマの恰好をして街を歩いていたら、誰でもつい振り返ると思っていたから、敢えて気にしないようにしていたけど……ヨアンの心の中では、あの『軍馬』たちが大きな部分を占めている……考えるだけで胸がムカムカする。 人のクセにウマの恰好をする、人以下の存在、『軍馬』のクセに……。

 『2ch』で新しく見せられた番組は、『謙譲美徳法』に違反する恰好をした人を指導するクイズ形式の番組だった。 司会は合成画像の博士で、機械の声でピーピー喋るのが耳障りだ。 なんだか機械にバカにされている気がしてイライラする……もっとも『2ch』にイライラしない番組なんてないけれど。 番組を見た感想は……まあ、化粧は止めようと思った。 もともと化粧なんて興味ないし、面倒くさいことをしなくて済んでラッキー、程度の感想です。 だって化粧したって、碌な男子がいないんだったら意味ないし。

 今日の法律は『雑穀分別法』。 これからの食事は、必ず当局指定の雑穀を一定量以上いれなければならなくなった。 食料の配給を安定させ、市民の健康を増進するための法律だそうだけど……どうせこじつけに違いない。 本当の目的は『あたし達をみじめにすること』だ。 今までもそうだったのだから、これからもそうに決まってる。

 ああ、もう嫌だ。 嫌になる。 日記を書いてる間も、定期的に外で蹄の音がする。 パカパカ、カポカポ……頭が痛い、気持ち悪い。 何もかも全部、気持ち悪い。





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